暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第21話 シリカの理由
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「…いえ、もうしばらくは…やりません」
「は? なんで?」
「シュウさんと一緒に戦うには、レベルじゃなくて身体的なところにあると思うからです」

 うすうす感じていた事…それは反射神経とかの問題。
 レベルとかなら、あたしはそんなにシュウさんと変わらない。
 なのにどうして、あの十層のドラゴンの時のように実力が違うのか…それは[経験と運動神経]
 経験は夜のレベル上げで何とかなる。でも、運動神経はゲームのシステムで動くこのSAOじゃ、そんなに身につく事は少ない。
 その他にも、シュウさんにドラゴンとどうやって戦ったのか聞いたら、
『動きを先に読んだんだよ』と言っていた。
 始めは言っている意味が分からなかったが、それは凄いことだ。

 このSAOのモンスターの攻撃の標準は、モンスターの目によって分かる。
 そこから先をある程度予想する事も出来る。いわゆる《システム外スキル》だと思う。
 でも《先読み》にしたって、ある程度は分かるけど、AIで知能をつけていくモンスター達にはあまり意味がない。《先読み》は通常[対人]専用なんだ。

 なのにシュウさんは、そのモンスターのどういう癖を学習するかまで計算して、先を読んでいた。
 そんなの、物凄く頭がよくないと無理だと思い、シュウさんに学力を聞くと…
 ……あたしより悪かった…
 でもSAOをやる為に、数学と情報を死ぬ気で勉強したといっていた。
 多分だけど、シュウさんは学力に関係しない、頭の回転の速さや軟らかさを測るIQが高いんだと思う。
 じゃなきゃ、そんな事できない。

 あたしにはそれすらない…

「だから、夜に行っても…」
「………」
「シュウさん?」
 シュウさんがあたしの理由と言葉を聞いて考えるようにして黙っている。…何を考えているんだろう?

「…シリカ、本当にそういう身体的な能力を上げたいんだな?」
「…はい。でも、そんな事…」
「アルゴがそれに関する情報を前に言っていた気がする…」
「え!?」
 アルゴさんが!? という事は、あたしの身体的な事を鍛えてくれる何かがあるんだろうか…

「アルゴにちょっと、連絡とってみるよ」
「お願いします!」

 その後、アルゴさんから[明日、どこかの店で会おウ。場所は明日教えるヨ]と帰ってきたので、明日を待つことにした。

 あと、あれだけの事があったのに、シュウさんはもう平然としていた。
 多分、妹みたいな感じなのかな……はぁ〜、ショック…
 あれだけの事言ったのに、気付いてもいないし……シュウさんの鈍感!

 と、心で少し文句を言っていたあたしだったが、この時シュウさんが…
『シリカって、もしかして俺のこと……いや落ち着け、そんな事あるわけ…でも……それにシリカにあんな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ