第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第三章 成長
第21話 シリカの理由
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!?」
流石に今までのあたしの勢いはなくなってしまった。だって…
「ごめん。シリカ……シリカにそんな思いをさせてたなんて俺、知らなくて…今も無責任なことを…」
と、シュウさんに申し訳なさそうにあたしの耳元で囁かれたからだ。
…自分でも単純だって分かる……でも……でも…
「…い、いいですよ。その…シュウさんは帰ってきてくれましたし……」
…さっきまでの苛立ちが嘘のように、シュウさんを許してしまう。
……こんなの…反則だよ…だって……好きな人にこんな事さてたら……もう何も考えられない。
そのまましばらく、あたし達は抱き合ったままだった…
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「ごめん! 本当〜に、ごめん! その…シリカの思いを聞いたら…その…条件的に…」
「い、良いですよ別に。分かってますから…」
とは言ったものの、まだシュウさんの腕の温かさが残っているような気がして、話に集中できない!
「……シリカ、俺に憧れてるって…つまり…」
…ッ!! やっぱり…気が付いちゃったよね…あたしの気持ち…
「いや…その…それは…」
「俺のようになりたかったって事か!?」
「……え?」
……シュウさん? …今なんて?
「違うのか? だから俺はシリカが夜にレベル上げしてるんだと思ったんだけど…」
「…ち、違います! っていうか気付いてたんですか!?」
「あ! えーと、はい…」
「っ〜〜〜!!!」
良くこの時、あたしは恥かしさで叫ばなかったと思う。
あたしは最近、夜にレベル上げをしている。
理由は、シュウさんの助けになりたかったからだ。
十層でシュウさんがいなくなった時から、シュウさんがボスと戦っている所を考えると怖くなる。
こんな状態じゃ、ボスとも戦えないし足手まといだと思う。
何より、シュウさんの迷惑になるのがイヤだった。
なのであたしはシュウさんに少しだけ、ボス戦を待ってくれるように言った。
少しでも強くなって、シュウさんと一緒に戦う……そうすればシュウさんもいなくならない。
あたしも一緒に戦っている所を想像したら、不思議と怖さは消えるようになった。
「だから、俺に隠れてレベル上げね〜」
「…ごめんなさい。…でも、シュウさんに言ったら反対されると思って…」
あたしはバレていたことが分かり、包み隠さずシュウさんに理由を言った。
…まさか後ろにいたなんて。……今度からは《索敵》のスキルもちゃんと上げないと。
「…反対するにしたって、俺の為にやっている事なんだ。反対する理由がないよ…これからも夜行くんだったら、後ろで付き合うよ」
シュウさんは、あたしのレベル上げを認めてくれた……でも…
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