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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga24-A真実を越えた先にて待つもの〜Before the final stage〜
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らいたいです!」

「大丈夫、褒めてもらえるとも」

ロヴァルは試作機ということもあり、いろいろ詰め込み過ぎて戦場には投入できない不安定さがある。そのため、あの子には弟妹たちとの模擬戦闘機としての役割を任せた。戦場投入されないと知ったあの子は少し悲しそうだったが、弟妹たちのためならば、と承諾してくれた。

「お父様」

「ん?」

「私たちヴァルキリーが、お父様たちに必ず勝利をもたらします」

「・・・ああ、期待しているよ」

・―・―・終わりだ・―・―・

「かふっ、こほっ、こほっ」

急に咽だしたリアンシェルトに、俺は“エヴェストルム”を起動した。考えたくはないが反撃の可能性があるからだ。現状のリアンシェルトがまともに戦えるとは思えないが、死に際の決死の反撃なんぞ食らったら・・・。

「大丈夫だよ、マイスター。大丈夫」

「あ、ああ、そうだな。お前の対氷雪術式があれば」

いつの間にか魔術師化が出来るようになっていたアイリが側に居てくれれば、リアンシェルトの反撃も怖くはない。深呼吸を1回して、体の崩壊が始まったあの子の最期を見守る。

「わた・・・私の・・・負け、です・・・神器王・・・」

「ああ。俺の勝ちだ。・・・教えてもらうぞ、ガーデンベルグの居場所を」

最後の“堕天使エグリゴリ”の居場所を知るには、リアンシェルトを救わなければならないという、この子との約束だ。

「そう、でしたね・・・。ガーデンベルグは・・・ヴィーグリーズはエイルトゥーン城塞・・・にて、神器王、あなたを・・・待っています・・・」

大戦の終結地にして“アンスール”最後の地、ヴィーグリーズ。エイルトゥーン城塞は、アースガルドの保有していた対ヨツンヘイム連合のための砦の1つだ。あそこにガーデンベルグが居るのか。あの子の居場所は判った。問題は・・・。

「どうやってヴィーグリーズまで行けばいい? あそこは、俺たちが今いる下位次元世界とは違う領域だぞ。ヴィーグリーズのある上位次元世界を隔てる次元の境界はどうすればいい?」

俺の“界律の守護神テスタメント”としての干渉能力でも突破できないほどの境界だ。リアンシェルト達はどうやって上位と下位の境界を行き来しているんだ?と疑念が渦巻く。

「定期的に開くのですよ、境界に穴が・・・。次は4年後ですね」

リアンシェルトの崩壊が収まり、霧散していた魔力が元に戻ろうとし始める。“魔力炉(システム)”を破壊した以上、いくら“エグリゴリ”でも修復されるなどありえない・・・はずなのだが、リアンシェルトは何やら特別な進化をしていようだから、おかしくはない・・・のか。チラッと側に控えているアイリに目をやると、あの子は力強く頷いて見せた。判った、信じよう。

「また随分と
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