第一章
[2]次話
子猫達を温める鶏
アメリカのイリノイ州で経営している養鶏場のその光景を見てだった。
アルソン=ラダック、黒に近いダークブラウンの髪の毛で黒い瞳で一八〇ある逞しい身体の彼はその光景を見て息子のマジソンに言った。見れば息子は彼そっくりだ。
「おい、何だこれ」
「ええと、あの子ミキだね」
息子は鶏を見て言った。
「確か」
「ああ、それはわかるけれどな」
「いや、鶏がね」
「子猫温めてるね」
「うちの子達じゃないか」
アルソンは雌鶏のミキが下に置いている猫達を見た、見れば。
グレーと黒が二匹、そして黒が二匹だった。見れば。
四匹の首輪にはそれぞれチャン、ワン、ミン、リューと書かれている。黒猫のミンとリューの国には鈴がありそれで二匹が雌とわかる。
「皆な」
「そうだね」
「あいつ等何やってるんだ」
父は今度はこう言った。
「カラメルもロージーもな」
「さっきまで二匹共ニュートと一緒にいたよ」
「ニュートとか」
「うん」
家の愛犬である黒のピットブルの雄犬である彼と、というのだ。
「ニュートなら今家の中だろ」
「そこにね」
「そうか、じゃあちょっとあいつ等呼んで来る」
「親だからだね」
「ああ、子供の世話を見ろってな」
鶏に任せずにとだ、こう言ってだった。
父は動こうとしたがここで。
「ニャッ!?」
「あっ、ロージー」
グレーと黒の虎模様の猫が来て息子がその名前を言った。子猫達の母親に。
「来たんだ」
「おい、お前の子供達鶏に取られてるぞ」
父はその彼女に言った。
「早く何とかしろ」
「ニャア」
ロージーはすぐにだった。
ミキのところに行って彼女を見た、だが。
「コケ」
「ニャア」
何故かだった、ミキと一緒に寝だした。そして一緒に子猫達を温めだした。
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