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真・恋姫†無双〜俺の従姉は孫伯符〜
檄文+董卓+袁紹=反董卓連合の結成(魏)
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となのか?

「ふふっ、ようやく気が付いたようね」

 口元に手を当て上品に笑う。あまりにも優雅なその挙動に、俺は思わずドキッとしてしまった。綺麗、その一言に尽きる光景だ。

「つまり、この檄文は諸侯の『有名になりたい』っていう気持ちを煽っているのよ。確かに効果は見込めるわね。麗羽はバカで無能のアンポンタンだけど、大陸でも随一の名家の当主なんだもの。もしかしたら取り立ててもらえるかもしれない。それに、逆賊・董卓を討伐したともなれば、その名声は間違いなく大陸中に響き渡るでしょうね」
「……だから、諸侯はこの檄文を断るわけにはいかない、と?」
「そういうことよ」

 なるほど。ようやく理解が追いついてきた。ようするに、『有名になる可能性があるから乗り気じゃない招集にも応じておこう。要請者が取り立ててくれなくても、戦で手柄を上げればもっと軍の名が知れ渡るから参加しなくちゃ』というわけか。それは確かに参加しないわけにはいかない。自軍が豊かになるかどうかが懸かっているんだから、不参加と言う選択肢は自ずと削除される。……頭がいいなぁ。
 ……と、いうことは、

「俺達も勿論参加するのか?」
「えぇ。麗羽に良いように使われるのはアレだけど、これはまたとない好機だわ。私達が大陸を手中に収めるためには、連合軍の参加は不可欠。悩む余地なんてないわよ」
「やっぱりか。また忙しくなりそうだなぁ」
「ふふ、貴方にはまた頑張ってもらわなくちゃね、一刀」

 頑張るって言ってもねぇ。俺、庶民だし。剣道部だったけどこの世界じゃまるで歯が立たないし。ぶっちゃけ役立たずだぜ?
 しかし、華琳は優しい眼差しで俺を見つめる。その瞳にはどこか慈愛の感情が込められているようにも感じる。

「なにも戦だけが貴方の仕事じゃないわ。私達の荒ぶった気持ちを癒すのも、天の御使いとしての重要な役目なのよ? お分かり?」
「……そう、だな。戦力的にはゼロだけど、その分支援側で頑張らせてもらうよ」
「えぇ。よろしく頼むわね、御使いさん♪」

 ……まったく、綺麗な笑顔だな。
 



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