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レーヴァティン
第二百三話 騎士団と王国その十

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「贅沢じゃないな」
「動きやすさ第一でね」
「本当にな、それで食いものも」
「ファアグラとかキャビアとかね」
「トリュフだの贅沢なお菓子だのな」
「食べてないね」
「ああ、これといって興味もな」
 美味いと思うがだ。
「ないしな」
「僕達は本当に贅沢はね」
「しないな」
「贅沢といっても普通だよ」
「酒池肉林だの山海の珍味とかな」
「そんなことは求めていないよ」
 一切とだ、剛は言い切った。
「ステーキでもね」
「贅沢だよな」
「そう思う位だから」
「そうだよな」
「それ位でいいよ、流石に明治帝や昭和帝みたいに質素の極みは無理でも」
「お二方は別格だな」
 ひいては日本の皇室自体がである、日本の皇室程質素な君主の家も世界にないのではないかというまでだ。
「流石に」
「うん、あの方々までとはいかないけれど」
「質素だな」
「元々興味がないからね」
「それでそれがいい」
「そうだよ」
 まさにとだ、剛は微笑んで話した。
「宴にしても乱痴気騒ぎもないしね」
「ボルジア家みたいな、か」
「ああいうのもしないし」
「普通に贅沢でいいな」
「それでね、それで僕も今夜もね」
「飲むんだな」
「僕はビールでね」
 飲む酒はそれだというのだ。
「アイスバインと一緒にね」
「楽しむか」
「そうするよ、ただアイスバインは本場は騎士団だね」
「だから本当に美味いアイスバインを食うにはか」
「騎士団領を併呑しようね」
「そういうことだな」
「うん、次はあの国だね」
「そして王国だな」
「それと連合王国だね」
「この三国だな」
 帝国の次の目標はとだ、久志も言った。
「いよいよ」
「三国の情報を集めています」
 順一が言ってきた。
「そしてかなりです」
「わかってきてるな」
「はい」
 久志に強い声で答えた。
「細部まで」
「それじゃあ攻める前にな」
「三国のことをですね」
「さらに調べてな」
 そうしてというのだ。
「戦になれば」
「その時は」
「その情報を活かすな、ただな」
「はい、三国がですね」
「手を結んだら厄介だな」
「今三国は共通の敵を抱えています」
 騎士団、王国、連合王国はとだ。順一は答えた。
「我々帝国という」
「いがみ合っていても共通の敵が出来るとな」
「人も国も手を結びます」
「そうなるよな」
「ですから」
「三国が手を結ぶこともな」
「充分にあります」
 こう久志に話した。
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