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本町絢 外伝 絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末
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12月23日はモト君のお誕生日だった。向こうのお母さんから、私にもその日に来てほしいってお母さんに連絡があったらしい。その前から、お母さんに「お洋服を作るから」って採寸されていた。
その日、お母さんに
「お呼ばれするのだから、おしゃれしていかなきゃね」
と言われて、朝から髪の毛を結ってもらった。まとめて頭の上に真珠の飾りで留めて、耳の前に髪の毛の束を持ってきてストレートパーマをかけて顔に合わせてパッツン。洋服は白いレースの襟元、ベビーピンクのシルク生地で、胴まわりをギューとリボンを後ろで結んだ。スカートはふわっとしていた。半袖で白いカーディガンを羽織った。このために、お母さんは採寸してくれていたんだ。唇にもリップを塗ってくれた。
「可愛いわよ、会社のクリスマスパーティにと思って作っていたんだけど、間に合ってよかったわ」
自分でも、少し大人になった気分。「ありがとう、お母さん」
「迎えに来てくれるんでしょ。電車に乗るまで、お母さん一緒に行くわネ。駅前の『クルーネ』でケーキを頼んであるから取りに行かなきゃ。むこうのお宅に持って行ってネ」
向こうの駅では、モト君が迎えに来てくれていて、私はニコッと微笑んで、可愛くみせたのカナ。モト君のお家に着いて、コートを脱いだら、モト君のお母さんが、可愛いってすごく褒めてくれて、嬉しかったんだ。
お料理の準備が出来るまで、モト君の部屋で二人で期末テストの復習をしていた。だけど、気づいたら、モト君の視線が私の胸をじっと見ているの。確かに私も、この服を着た時、絞ってあるんで、いつもより胸が膨らんでいるかなって思ったんだ。どうしようかな。でも
「さわってもいいよ」思い切って言った。モト君とならいいと思ったの。
少しの間があって、手が伸びてきたけど力が強くて
「痛いっ」思わず私は胸を塞いでしまった。
でも・・。モト君の手を取って、自分の胸に持って行ったの。すごくドキドキしているのが、自分でもわかった。その手は暖かかった。
「ずっと、ウチから目をそらさないで」って思い、顔を上げてモト君を見なきゃ―としたんだけ
ど、恥ずかしくて下を向いたきりだった。
「好きなの しばらく、このままでいて」と言い出せないでいたら、お母さんから準備が出来たわよって声がして・・。
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