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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ肆
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俺様のスポンサーの申し出を断った!その報復だ!!自業自得なんだよ!!』
「…。」
『どうした?何も言えねぇか?そりゃあ俺様が正論だからなぁ!!なんだったらテメェが俺様に弁償してもいいんだぜ?』
「…。」

旧神柱、葛城恋は気付かない。
自分を見る子ギルの目が、にこやかなものからゴミを見るような視線に変わっていることに。
それに子ギルが喋らないのは正論をぶちかまされ何も言えないからではない。
呆れてものも言えない、もしくはもう話したくはないのどっちかだ。

「はー。馬鹿との話って、どうしてこんなに疲れるんでしょう。話が分からないというか通じないというか…」
『あ?馬鹿だ?』

馬鹿。
その一言は、プライドの高すぎる彼を挑発させ、怒りのボルテージを振り切らせるには十分過ぎる一言だった。

『俺様が…馬鹿?ぶっははははは!!!馬鹿はテメェらだろ!?少なくとも俺様はエリートだ!高学歴で』
「その臭い口を閉じろよ、”雑種”」
「!?」

その時だった。
地面から生えた鎖…ギルガメッシュの宝具の一つである天の鎖(エルキドゥ)が瞬時に複数の旧神柱を縛り上げ、その顔一つ一つの口を文字通り”縫い合わせた”

『ん!むごぉ!!ふが!ふが!!』
「王を名乗るくせに洞察力がまるでないんですね。分からないですか?僕、今けっこう怒ってるんですよ。」
『…!!』

巻きついている鎖が動き出し、ジャラジャラと音を立てながらよりきつく締めあげる。
それは容赦なく、ギチギチと身体に食い込んでいきやがて

『ぶばぁ!!???』

天の鎖から圧力を加えられ続けた身体は限界を迎え、ちぎれた肉の塊となって爆散した。

『なんだこいつ…ガキのくせに!!』
「ガキで悪かったですね。こう見えて僕、あなたと違って本物の王様なんです。まぁ、未来の話ですけど。」

未だ生存する数本の旧神柱に再び天の鎖が巻き付く。

『んぐぅ!!むむむむぉお!!!』
「口を開けばやれ高学歴だのやれ自分は王だの。女性の方は性器呼ばわり…うざったいのでもう口は縫い合わせておきますね。それでは。」

そう言い、やるだけやった子ギルは後のことをジャンヌに任せた。

「いいんですか?まだ鬱憤は晴らせてないように見えますけど?」
「いえいえ、僕はここで高みの見物を。後はあの旧神柱っていう化け物が苦しみながら死んでくのを楽しみながら見ていますので。」
「そうですか。では遠慮なく。」

お姉ちゃんにだって恨みは沢山ある。
旧神柱もとい葛城恋がしてきたことは許せないし、何より弟くんに危害を加えたことは絶対に許さない。
今ならアヴェンジャーにでもなれそうな復讐の炎をその胸に灯し、縫い合わされた口の代わりにその目で殺意を訴える旧神柱を見上げた。


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