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真・恋姫†無双〜俺の従姉は孫伯符〜
蓮華×雪蓮×雹霞=複雑な関係?
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メン、と悪びれる様子のない謝罪をしてくる姉様。まったく……姉様はいつもいつも……。
 ……でも、全員かぁ。
 ちょっとだけ、想像してみる。

『雹霞……好きぃ♪』
『おい雪蓮! 乗っかるな重いから!』
『雹霞さん意外にコってますね〜。私がほぐしてあげますよ〜』
『穏! なんかマズイものが! この小説の年齢制限じゃ防げないレベルのものが!』
『お主ら、少し黙らんか……んっ、儂が達せぬではないか……』
『祭はなんでこの状況で続行してるのさ! ありえないよね!?』

 …………やめよう。途中で気分が悪くなってきた。これはあまりにも衝撃的すぎて、身体と心の両方に悪い。というか、ある一部分が異常に発達した人達だからか、少し暑苦しく感じてしまった。
 私が想像したのを悟ったのか、姉様は「あははっ」と再び笑う。

「じょーだんよ、じょーだん。それはさすがにムリだって。色々な意味で」
「でしょうね……兄様の身体云々以前の問題ですよ」
「そーね。……話は変わるけど、アイツなら蓮華のことも受け入れてくれると思うわよ?」
「…………はい?」

 突然の話題転換に、思わず気の抜けた声が出てしまう。この姉は今なんて……、

「だから、雹霞なら、アナタのことも恋人として受け入れてくれるってことよ」
「え、えっと……それはどういう……」
「アイツ、どーやら少しひん曲がった考え方をしているらしくてさぁ……【自分の周囲の人間】は【自分が愛すべき人】って思っているらしいのよね」
「はぁ……」
「もうっ、要領得ないわね。つまり、アナタだろーが他の人だろーが、【雹霞の身近にいる人間】なら、同時に【雹霞の恋人】になれるってことなの!」
「!」

 そ、それは……また随分とおいし――――いや、大仰な考えね。男らしい、とも言えるけれど。
 ようするに、私も姉様みたいに、兄様のことを愛してもいいっていうことよね……? う、うわぁ……なんか顔が赤くなってきた……。

「どーやらよーやく理解したみたいね。そんなわけだから、頑張りなさいよ? 蓮華」
「あ……は、はい! 頑張りますっ、姉様!」
「ふふっ、元気でよろしい♪」

 「じゃーねー」姉様はそう言って手を振ると、庭の方へと歩き去っていった。大方、また木の上でお酒でも飲むつもりだろう。どうせ冥琳に怒られてしまうのに……懲りない人だ。
 ふと、空を見上げる。
 目の前に広がるのは、朱色に染まる夕暮れの空。……まるで、今の私の心を表しているような、そんな空。
 もしかしたら、兄様もこの空を眺めているのかしら……。
 
「…………兄様、もし……もしも、再会できたなら……そのときは」

 『貴方が好き』と、言わせてください。





              ☆


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