暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第293話「平和に向かって」
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あるから行けるけど……また人手不足?」

「そうみたい」

 負担は地球を拠点に活動している優奈達だが、必要に応じてミッドチルダにも行く。
 機動六課の臨時戦力として在籍しているため、要請されてば向かうのだ。
 基本的に手が足りない時に呼ばれ、今回もその一種だ。

「行き先は?」

「えっと……第何管理外世界だったかな……?」

 シャルに記録されたメモから、緋雪は向かう世界を言う。
 そこは所謂辺境の次元世界だ。
 復興の必要も薄い世界ではあるが、大戦の打撃で少しずつ衰退しているのが確認されたため、急遽優奈達を向かわせるとの事。

「なるほど。じゃあ、すぐに向かいましょう」

「了解。二人も呼んでくるね」

 会話の間に少し席を外していた椿と葵を緋雪は呼びに行く。
 すぐに二人も駆けつけ、優奈の転移魔法によってまずは機動六課へと跳んだ。





「周囲の環境は安定……特に異常はないわね」

 必要な手続きを終わらせ、現在は件の管理外世界の上空にいた。
 管理外世界なため、そこには魔法文明は存在しない。
 文明も地球と比べ、中世ヨーロッパ程度でしかない。
 そのため、余計な混乱を招かないように上空へと移動していたのだ。

「魔法の存在しない中世ファンタジーの世界、みたいな感じだね」

「そうね。地球と違って、ドラゴンみたいな生物もいるけど」

 危険度でいえば地球よりも高いだろう。
 この世界ではドラゴンのような野生生物もおり、魔導師でも危険な場所だ。
 優奈達であればどうとでもなるが、原住民では復興もままならないだろう。

「そりゃあ、衰退する訳だよ」

 いくら死ななくても、弱りはする。
 そうなれば、復興の労力も割けなくなり、結果的に衰退していく。
 だからこそ派遣が必要だったのだ。

「まぁ、いつも通り施して終わりって所ね」

「こういう世界だと、あたしみたいな存在もいるのかな?」

 前回までにも文明はともかく似たような復興支援はあった。
 今では手慣れたもので、椿と葵もかなり気楽だ。

「……あれ?」

 ふとその時、緋雪は地上にあるものを発見する。

「あそこ……あそこだけ、何かぽつんと……」

「あら、確かに建造物があるわね。しかも、見た所本来なら隠されていたみたいね」

 目の良い椿も確認し、それが建造物の残骸だと断定する。
 しかも、本来なら地下に隠されていたようだ。
 優奈と葵もそれを聞いて怪しいと思い、先にそちらをチェックした。

「……もぬけの殻……でも、何かあったのは間違いないわね」

「これは……生体ポッド?それに、間違いなく魔法文明……」

「所謂違法研究所だった訳ね。後で報告しておき
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