最終章:無限の可能性
第293話「平和に向かって」
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
あるから行けるけど……また人手不足?」
「そうみたい」
負担は地球を拠点に活動している優奈達だが、必要に応じてミッドチルダにも行く。
機動六課の臨時戦力として在籍しているため、要請されてば向かうのだ。
基本的に手が足りない時に呼ばれ、今回もその一種だ。
「行き先は?」
「えっと……第何管理外世界だったかな……?」
シャルに記録されたメモから、緋雪は向かう世界を言う。
そこは所謂辺境の次元世界だ。
復興の必要も薄い世界ではあるが、大戦の打撃で少しずつ衰退しているのが確認されたため、急遽優奈達を向かわせるとの事。
「なるほど。じゃあ、すぐに向かいましょう」
「了解。二人も呼んでくるね」
会話の間に少し席を外していた椿と葵を緋雪は呼びに行く。
すぐに二人も駆けつけ、優奈の転移魔法によってまずは機動六課へと跳んだ。
「周囲の環境は安定……特に異常はないわね」
必要な手続きを終わらせ、現在は件の管理外世界の上空にいた。
管理外世界なため、そこには魔法文明は存在しない。
文明も地球と比べ、中世ヨーロッパ程度でしかない。
そのため、余計な混乱を招かないように上空へと移動していたのだ。
「魔法の存在しない中世ファンタジーの世界、みたいな感じだね」
「そうね。地球と違って、ドラゴンみたいな生物もいるけど」
危険度でいえば地球よりも高いだろう。
この世界ではドラゴンのような野生生物もおり、魔導師でも危険な場所だ。
優奈達であればどうとでもなるが、原住民では復興もままならないだろう。
「そりゃあ、衰退する訳だよ」
いくら死ななくても、弱りはする。
そうなれば、復興の労力も割けなくなり、結果的に衰退していく。
だからこそ派遣が必要だったのだ。
「まぁ、いつも通り施して終わりって所ね」
「こういう世界だと、あたしみたいな存在もいるのかな?」
前回までにも文明はともかく似たような復興支援はあった。
今では手慣れたもので、椿と葵もかなり気楽だ。
「……あれ?」
ふとその時、緋雪は地上にあるものを発見する。
「あそこ……あそこだけ、何かぽつんと……」
「あら、確かに建造物があるわね。しかも、見た所本来なら隠されていたみたいね」
目の良い椿も確認し、それが建造物の残骸だと断定する。
しかも、本来なら地下に隠されていたようだ。
優奈と葵もそれを聞いて怪しいと思い、先にそちらをチェックした。
「……もぬけの殻……でも、何かあったのは間違いないわね」
「これは……生体ポッド?それに、間違いなく魔法文明……」
「所謂違法研究所だった訳ね。後で報告しておき
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ