最終章:無限の可能性
第293話「平和に向かって」
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「……そうだね」
しかし、それが出来ないのが現実だ。
現在、復興がだいぶ進んだとはいえ、終わってはいない。
優奈はもちろん、緋雪達も駆り出される事があるため、暇ではないのだ。
そんな中で個人を探しに行くなど許可はされないだろう。
「下手に探しても、責任が改めて集中するでしょうしね」
「そっか。それもあるよね……」
「世知辛いねぇ」
そもそも、既に管理局がついでではあるが優輝の捜索を行っている。
神界の戦いにおける中心人物のため、放置という選択肢はなかった。
その上、下手すれば責任が集中する人物でもある。
どこかにいると公になれば、血眼で捜索される可能性もあった。
「最悪、記憶があるなら向こうからこっちに来るでしょう。地球の座標は分かっているんだから。……まぁ、記憶がないからこうして戻っていないのでしょうけど」
「思い出すのが先か、探せるようになるのが先か……だね」
「そういう事」
どの道、再会はすぐではない。
そう結論付け、優輝に関する話題は切り上げた。
「話は変わるけど、なのは達がどうしてるか知ってる?」
「なのはちゃん達?」
現在、なのは達はミッドチルダで活動している。
地球には既に人材が豊富なので、魔導師は全員移動しているのだ。
同級生だった事もあり、緋雪は優奈に対して比較的連絡を取っている。
その事から、優奈は緋雪に尋ねた。
「順調に活動しているよ。一部の人から若干やっかみはあるみたいだけど」
原作と同じように、機動六課をはやてが設立していた。
だが、活動内容は主に復興やそれに伴う治安の維持だ。
場所ごとに担当する他の部署と違い、機動六課は各員の機動性を生かして様々な場所へ出向いて活動している。
自身の管轄に介入してくる事から、ごく一部からは疎まれているらしい。
「幸い、と言うべきか知らないけど、神との戦いで管理局もかなり白くなったから、そこまで心配する必要はなかったわね」
最高評議会を始め、管理局の腐っていた部分は大体が一掃された。
中には改心した者も多く、かなり一枚岩に近づいていた。
そのため、裏で犯罪を犯している者が減り、結果的に以前よりも犯罪件数は減った。
「第二次神界大戦……本当、色々爪痕を残したわね」
イリスとの戦いは、専ら“神界大戦”と呼ばれるようになっている。
かつて起きた方の大戦も神界大戦だが、こちらは神界以外では馴染みがないため、優奈など実際に神界を知っている者以外は区別していない。
ちなみに、区別する場合は“第一次”、“第二次”と言い分けている。
「あっ、それでなんだけど、この前要請があったんだよね」
「あら。こっちは比較的余裕が
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