最終章:無限の可能性
第293話「平和に向かって」
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っていった。
「話し合いが終わるまで時間がある訳だけど……」
「何もせずに待っているのもな……」
一方で、椿と葵を含めた志導家は若干手持ち無沙汰だった。
「せっかくだし、家に戻ってみる?」
「そうね。何か役立つものもあるかもしれないし、行ってみる価値はあるわ」
緋雪の提案に、椿が同意する。
現在、手の空いた者で街の残骸から何かしら役立つものがないか探索している。
優奈だけでは食料と衣服は賄えないため、そういった探索も必要だった。
それらも兼ねて、緋雪達は一度家の方に戻る事にした。
「……まぁ、案の定壊れているよね」
「消し飛ばされていないだけまだ被害は抑えられているわ」
目の前に広がるのは、完全に崩れた元自宅。
どんな地震が起きてもあり得ない崩れ方をしており、家としての機能を失っていた。
「ここら辺は余波で吹き飛ばされたみたいだね。だから、比較的瓦礫とかは多く残っているんだと思うよ」
「直撃はしていなかったって訳か」
「そう見るべきだね」
周りの家も、一定方向から吹き飛ばされたように崩壊していた。
その事から、戦いで流れ弾が直撃したのではなく、余波で崩壊したのが分かる。
「とりあえず、無事なものを掘り出さないとね」
「優先するのは……」
「服と食料ね。後は寝る際に体を温められるものとか」
「毛布とかもあると良いって訳か」
最終的に全てが元通りになると優奈達からは伝えられている。
それでも、その過程においての物資は必要だ。
「確か、この辺りに……」
「あ、保存食は無事だったよ!」
瓦礫をどかしつつ、優香と光輝は記憶を頼りに物資を探す。
一方で同じように探していた緋雪が保存食を見つけた。
「地下……優輝か?これを作ったのは」
「そうだよ。せっかくだから創造魔法を使って地下倉庫を作っておこうってね。まさか、ここで役立つとは思わなかったけど」
まだ優輝と緋雪が両親と再会する前。
その時に優輝は創造魔法で地下に倉庫を作成し、そこに非常用の物資を置いていた。
地下だったため今回の戦いでも無事であり、物資もまるまる残っていた。
「まさか、ここまで読んで……?」
「さすがにそれはないと思うよかやちゃん。単に自然災害とかに備えてただけでしょ。おかげで、今回は大助かりだけど」
単純な保存食だけでなく、毛布や衣服などもある。
数は足りないが、今の状況下では拠点で大きな助けになるだろう。
「後は……あったあった」
加え、別で保存していた食料や、いくつかのお菓子も無事だった。
一部の毛布等も無事なため、それらも回収して持っていく
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