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レーヴァティン
第二百二話 命の重さをその六

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「そういうものね」
「世の中はな、黄金の精神は大事にし」
「吐き気を催す邪悪は潰す」
「そうしないとね」
「それも政だ」
 こう言った。
「悪を成敗するのもな」
「そうね、じゃあ治めていきましょう」
「これからもな、それとだが」
 英雄はここで話を変えた、その話はというと。
「鉄砲だが」
「ああ、鉄砲ね」
「今より増やし」
 そしてというのだ。
「大砲もだ」
「増やすのね」
「そしてだ」
 奈央にさらに話した。
「その性能もな」
「よくしていくわね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「圧倒的な火力でだ」
「攻めていくわね」
「これまで以上にな、奥羽は鉄砲騎馬隊があるな」
「そう、騎馬武者に鉄砲を持たせて」
 そしてとだ、奈央は英雄に話した。
「そしてね」
「馬に乗りながら鉄砲を撃つな」
「短筒も持ってね」
「次々に撃つやり方もしてくるな」
「カラクールじゃ」
 ここで言ったのは当季だった。
「西の浮島の戦術ぜよ」
「何十人かで一列になりな」
「そして何列も作ってぜよ」
 そうしてというのだ。
「一列一列撃ってくぜよ」
「その戦術を採り入れてな」
「使ってきよるぜよ」
「ただ鉄砲を使うだけでなくな」
「若しくは鉄砲を撃って」
 そしてというのだ。
「次は抜刀して斬り込む」
「そうしても戦って来るな」
「他には馬から降りて撃ったり」
 その騎馬武者達がだ。
「色々してきよる」
「それが奥羽の鉄砲騎馬だな」
「そうぜよ、あと弓騎兵や槍騎兵も充実しちょる」
 鉄砲騎馬だけでなくというのだ。
「だからぜよ」
「奥羽の軍は強いな」
「決して侮れんぜよ」
「そうだな、騎馬隊は強い」
 英雄もこのことは認めた。
「その速さと衝撃はな」
「かなりぜよ」
「数も装備もこちらが圧倒しているが」
「戦に絶対はないしのう」
「敗れることもある」
「そうぜよ」
「こちらは騎馬はでござる」 
 智が言ってきた。
「あるにはあるでござるが」
「数もな」
「しかし質はでござる」
「劣る」
 伝え聞く奥羽の騎馬武者達と比べればというのだ。
「どうしてもな」
「そうでござる」
「甲斐や信濃は馬の産地だが」
「それでもでござる」
「奥羽よりは少なく」
「体格もでござる」 
 馬のそれもというのだ。
「劣っているでござる」
「しかも奥羽の馬は山地にも強い」
 こちらもよく進めるというのだ。
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