俺+緑三つ編み眼鏡少女=我が人生に選択権なし!!
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の人ってわけではありませんし、貴族って言うのとは少し違うと思うんですよね。王様の従弟なんて、歴史上でも全然目立たないでしょう? そういうことじゃないですかね」
「ふぅん……なかなか面白い考え方するのね、アンタ。ボクが今まで会ってきた中でも一、二を争うくらいの変人よ?」
「変人って……まぁ他の武人の方々に比べれば変なことは認めますけどね」
祭とか雪蓮とか、なにかある度に「勝負だ!」って吹っかけてくるけど、俺は基本的に平和主義者だ。戦いなんて避けるに越したことはない。……今は生きるために止む無くやってるけど。で、でも、村の人達を脅かしているんだから因果応報だよな!
「……で、一応盗賊団は全滅させて、人質も財宝も運び出しましたけど……俺はこれからどうすればいいんですか?」
「んーそうねぇ……とりあえずは村まで行くのがいいんじゃないかしら? お礼も言いたい人たちもいるだろうしね。……ま、その後に少しだけ用事があるのだけれど、それはまた後でってことで」
「なんですかそれは……俺に用事があるって人は、女性に限っては大抵俺に不利益なことばかりなんですけど……」
「それだけ頼られているってことじゃない。孫家の血は伊達じゃないわね。……ほら、さっさと歩いた!」
「はいはい……」
孫家って言うのは関係ない気がするが……まぁ、それであちらさんが納得してくれるならもういいや。
財宝を乗せたリヤカーらしきものを引きつつ、俺は賈駆さんと共に山のふもとにある小村へと向かった。
☆
「ありがとうございます! なんてお礼を申し上げたらよいか……」
「いえいえ、そこまで大したことはしていませんから」
「そんなことはありません! もう戻ってこないかと思っていた家族を助け出してくれたのですから、ご謙遜なさらずに胸を張ってください! 貴方様は私達の救世主なのですから……」
「あはは……なんか随分と大袈裟になってますね」
村に戻った途端に村民に囲まれた俺は、村長の家で豪華なもてなしを受けている。勿論俺は遠慮したのだが、村長をはじめとした村民の皆様の熱意と、賈駆さんの「何かをしたら、報酬を受け取るって言うのが優しい人間ってものよ」という言葉に負け、苦笑いながらも要求に応じたのだった。
「それにしても、流石は【盗賊殺し】様。あのような暴君達をいとも容易く成敗されてしまうとは……」
「容易かったですかね、あいつら。結構危なかったんですが。何度か死にかけましたし」
「嘘をつくんじゃないの、嘘を。顔色一つ変えずに捻りつぶしていたでしょうが」
「賈駆さん……すっげぇ尾ひれが付いてるんですけど……」
ほら、そんなこというから村民さん達の羨望の眼差しが一層強くなっ
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