牙向く繋がり
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バングレイ。危険な宇宙人は、そのまま可奈美を蹴り飛ばした。
「よお。ベルセルク。狩りに来たぜ」
バングレイはじっと響を見つめている。
「いけない!」
響へ向かおうとするバングレイを、響は食い止める。千鳥で彼の進撃を食い止めながら、傷つきながら起き上がる響へ叫ぶ。
「響ちゃん、逃げて!」
「逃げられないよ!」
響は立ち、バングレイへ飛び掛かる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
雷の中、響の姿がサンダーベルセルクとなる。雷の剣に合わせて、可奈美も千鳥を振るった。
「危ねえ!」
バングレイはバックステップで躱し、空間を切り裂く。
青く飛んだ刃は、可奈美と響を守るように着地した友奈が殴り壊した。
「私を置いて行かないでね!」
「……うん」
「バリバリバリバリ!」
すると、バングレイが腹をかかえて笑い出した。
「いいねえいいねえ! これだから狩りはやめられねえ! どんどん獲物が群れていきやがる! そういう繋がり、ぶっ壊すのもバリ楽しい!」
バングレイが鎌を振り下ろす。可奈美はそれを受け止め、その隙に響がイナズマケンで斬り裂く。
「させない! 絶対に!」
「……どうかな?」
バングレイは、執拗に響を狙う。だが、右からの友奈の徒手空拳も、左からの可奈美の剣もそれぞれ六つの目で見切り、防ぎ、受け流す。
「それでもッ!」
響はイナズマケンを振り上げた。
雷鳴とともに、落雷が雷の剣へ落ちる。
「我流・超雷電大剣サンダーボルトブレイド!」
「甘え!」
それをあらかじめ待っていたのだろうか。
バングレイは突如としてバリブレイドを放り捨て、友奈の首を掴む。
「友奈ちゃん!?」
「オラよ、お前の大事な繋がりだ!」
バングレイは、今にも振り下ろす動作に入ろうとする響へ友奈を投げつける。
「っ!」
剣を嗜む可奈美には分かる。響の動作は、もう止められない位置まで来ていることに。
響はサンダーボルトブレイドを反らしたが、それはあろうことか可奈美の方だった。
可奈美は千鳥でそちらを防ごうとするが、それはつまり、バングレイへ背中を見せるということ。
背中を蹴り押す。それだけの動作だが、可奈美の体はそれだけで、響のサンダーボルトブレイドへ引き寄せられてしまった。
「しまっ……!」
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