牙向く繋がり
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『キャモナシューティング ウォーター シューティングストライク』
水の魔力を凝縮した一撃。
だが。
未来の目は、特製のゴーグルで覆われていた。それは光を遮断する機能もあるのか、鏡より放たれた一撃がシューティングストライクを相殺する。
「な!?」
しかも、その間にも残り二人の目くらましの効力は切れた。
「終わりだ!」
姫和の全身に、雷のような電流が流れる。それはウィザードへの道を真っすぐに作り上げていく。
「一の太刀!」
彼女が身構えると、ほぼ同時に突貫してきた。それはウィザードを貫通し、すぐにその背後へその姿を移動させた。
全身の痛みが走ったのは、その後。銃弾をも超える速度の一撃は、ウィザードの鎧を火花で彩っていく。
「我、進軍ス!」
続くのは美森。無数の長い銃が全身を包むように配置され、月光をバックに飛び上がる。
「まずい……!」
ウィザードは慌ててディフェンドを発動させる。だが、水のバリアを張った直後、彼女は告げた。
「護国弾 穿通!」
銃口よりの一斉放火。一部は水のバリアで防げたものの、すぐさま水のバリアは打ち消され、ウィザード本体に命中。
悲鳴を上げることもできず、ウィザードの体は宙へ浮いた。
「がはっ……!」
ウィザードはマスクの下で吐く。
だが、宙へ浮いたウィザードは、それが処刑台への移動だとは気づくことはなかった。
すぐ上空。そこにはすでに、対となる鏡を侍らせた未来が待機していたのだ。
「そんな……」
「響……大好きだから……だから……みんな消えて」
未来は、再びその目をマスクで閉ざす。彼女の全身を直径に、円形のパーツが発展した。
さらに、鏡たちは互いを写し、その内部より新たな鏡が生成。それを繰り返し、やがてウィザードを囲むほどの数が作られた。
これから行われること。それを想像した時、ウィザードは「あ」と声を上げることしかできなかった。
「煉獄」
円を作る鏡より、紫の光が一斉にウィザードへ発射される。
夜に太陽が昇ったかの如く閃光を起こした爆発とともに、ウィザードはハルトとなり、地面に投げ落とされた。
「姫和ちゃん……!」
ボロボロの可奈美はウィザードに加勢しようとする。だが、その目前には刃が振り下ろされた。
「待てよ!」
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