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レーヴァティン
第二百一話 関東から戻りその九

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「犬もな」
「そうっちゃな」
「いい感じで開墾が進んでいてだ」
「皆餓えていないっちゃ」
「いい感じだ、餓えていてはだ」
 そうなっていればというと。
「開墾なぞだ」
「とてもっちゃ」
「出来るものではない」
 こう留美に話した。
「だから牛や犬まで皆太っていてだ」
「いいとっちゃな」
「思った、だからな」
「それでっちゃな」
「下総の開墾はこのまま進めていく」
 こう断を下した。
「そうしていく」
「わかったっちゃ」
「それでだが」 
 英雄はさらに言った。
「ここは前は沼沢地だったが」
「それをっちゃ」
「開墾しているな」
「沼も丁寧に治めればっちゃ」
 治水、それを行えばというのだ。
「この通りっちゃ」
「いい田になるな」
「そうっちゃよ」
「そうだな、水田はやはりいい」
「沢山のお米が獲れてっちゃ」
「そしてだ」 
 それに加えてというのだ。
「水が土地を癒してもくれる」
「陸稲よりもっちゃ」
「遥かにいい、だからな」
「水田っちゃな」
「米はな、そして民は年貢で米を出させているが」
「年貢は軽くしてるっちゃな」
「そうして民に多くの米も食わせる」
 そうもするというのだ。
「西国と同じくな」
「いいことっちゃ、では下総も」
「そうしていく」 
 現場でこうした話もした、そしてだった。
 関東全体の政をさらに進めていった、やがて西国と度量衡や貨幣の統一も軌道に乗り国も民も豊かにになった。それでだった。
 英雄は関東の政が一段落したと見て仲間達に言った。
「ではこれでいいな」
「そうっちゃな」
 留美が応えた。
「関東の政は」
「後は江戸城に政の要を置いてな」
「そしてっちゃな」
「西国と同じ様に治めていく」
「そしてうち等は」
「大坂に戻ってだ」
 そのうえでというのだ。
「幕府全体を治める」
「そうするっちゃな」
「関東は同じ浮島だが多くのことが違うのであえて留まり政に励んだが」
 しかしというのだ。
「それもだ」
「軌道に乗ったので」
「大坂に戻り」
 そしてというのだ。
「幕府全体の政を進める」
「そして時が来れば」
「その時はな」
「奥羽をっちゃな」
「攻める」
 その様にするというのだ。
「その様にする」
「そのことも進めるっちゃな」
「そうする、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
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