暁 〜小説投稿サイト〜
袖引き小僧
第一章
[2/2]

[9] 最初 [2]次話
んなこと出来るんだ」
 太一は薫子に即座に反論した。
「俺今お前と手をつないで歩いてるだろ」
「ええ、この通り」
 見れば薫子の左手と太一の右手はそれぞれ五本の指を絡め合っている、そうして一緒に歩いているのだ。
「そうしてますわ」
「俺左手に鞄持ってるだろ」
「肩から下げてますわ」 
 高校指定の通学鞄である。
「わたくしは右手で」
「それでどっちの袖を引っ張られたんだよ」
「右の」
「物理的にないだろ」 
 絶対に、そうした言葉だった。
[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ