暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
集まるオーパーツ
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

 

「何っ!?」

 

 キャスターはその水色の結界を叩く。だが、キャスターにとって未知の物質でできたそれは、キャスターの手では破壊することができなかった。

 

「ふはははははは! それでは、もらおうか。貴様のオーパーツを!」

 

 エンジェルの狙いは、常にキャスターの傍らに浮いている魔道具本。そう。浮いているからこそ、三角錐の封印には巻き込まれず、無防備なその姿を宙に浮かせていた。

 

「しまった……!」

「はあっ!」

 

 エンジェルが剣で本を切り裂く。

 頑丈さもあった本は幸いして、破壊されることはなかった。だが、パラパラとめくられたうち、一枚のページが本を離れ、エンジェルのもとに収まる。

 

「もらっていくぞ。ダイナソーのオーパーツを」

 

 エンジェルが見せたそれは、恐竜の頭骨が描かれたページ。やがて白い光とともにページは消滅し、変わりに描かれていた恐竜のオーパーツがエンジェルの手に置かれた。

 

「貴様はここで、ムー大陸が我がマスターの手に落ちるのを、指をくわえて見ているがいい」

 

 エンジェルはそのまま、笑い声を上げながらどこかへ飛び去って行った。

 

「……っ!」

 

 閉じ込められたままのキャスターには、彼を追撃することも、ここから動くこともできなかった。

 

 

 

「バリィ!」

 

 バングレイの斬撃が青い偃月となって飛ぶ。

 ビーストはスライディングで避けながら、バングレイに肉薄。

 

「いい加減にしやがれ!」

 

 ビーストはそのまま、連続蹴りでバングレイを攻撃する。だが、まったく動じないバングレイは、それをむしろ受け流し、ビーストの顎を殴り上げた。

 

「がっ!」

 

 両足を大きく広げて大きく背中を地面にぶつけるビースト。そんなビーストの体を飛び越えて、ブライがバングレイへ迫る。

 

「ムーの力は、キサマのようなつまらない奴が手にしていい代物ではない」

「ケッ! とっくの昔の化石じゃねえか。俺が、有効利用してやろうって言ってんだろうが!」

 

 そのままブライとバングレイは斬り合う。ブライの素早くも力強い剣は、徐々にバングレイを追い詰めていく。

 

「やるじゃねえか……ブライの力、俺も欲しくなっちまったぜ」

「キサマには、永遠に手に入ることはないものだ」

 

 ブライはバングレイの剣を防ぎながら、右手に紫の光をため込む。

 ゼロ距離で放たれた光の拳は、そのままバングレイを弾き飛ばし、地面を転がした。

 

「バリッ!
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ