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愛する我が子達と共に
第一章

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               愛する我が子達と共に
 カナダのブリティッシュコロンビア州のある動物保護団体にそのスノーベンガルはやって来た。すると。
 スタッフの誰もが雌の彼女フェリシティの境遇を利いて行った。
「よくある話だけれど」
「何度聞いても嫌ですね」
「正直慣れませんよ」
「生きものを何だと思ってるのか」
「ペットを売るにしても」
 それでもというのだ。
「繁殖専用で酷使するなんて」
「生きものは道具じゃないですよ」
「機械みたいに扱うなんて」
「悪質なブリーダーは尽きないですね」
「本当に嫌になります」
「この娘も」
 そのフェリシティを見て言った。
「そうしたブリーダーから保護しましたが」
「物凄く弱ってますね」
「劣悪な環境で飼育されていて」
「ノミとかダニに」
「それに呼吸器も感染していて」
「子宮も感染していますか」
「そのうえ妊娠しているなんて」
 こう言うのだった。
「どうなるか」
「子供は無事に産まれるかな」
「というかこの子自身大丈夫か?」
「産めるか」
「そして産んだ後どうなるか」
 誰もが不安になった、しかし。
 彼等は議論して決めた。
「産んでもらうか」
「そうしよう」
「流産の兆候はあるけれど」
「どうもフェリシティは産みたいみたいだし」
「本能的にそう思ってるみたいだし」
「それなら」
 産んでもらおう、こう決めてだった。
 彼等は朱さんしてもらうことにした、そして彼女を懸命に育て健康状態を少しずつでもよくしていった。そうして。
 フェリシティは出産の時を迎えた、スタッフ達は彼女に言った。
「頑張るんだ」
「僕達も出来る限りのことをするよ」
「ここには設備も薬もある」
「君を万全に助けられる」
「だから安心して産むんだ」
「頑張るんだ」
「そうするんだ」
「ニャア」
 フェリシティはスタッフ達にわかったという風に鳴いて応えた、そして。
 彼女は出産に入った、スタッフの人達は施設にある設備を使えるだけ使ってフェリシティの出産を助けた。
 かなりの難産だった、だが。
 フェリシティは無事に出産した、その子達は。
「無事だ」
「二匹生まれたぞ」
「二匹共元気なトラ猫だ」
「雄と雌だ」
「どの子も大丈夫だ」
「フェリシティも無事だ」
 産んだ彼女のことも確認された。
「どの子も大丈夫だ」
「どうなるかと思ったが」
「どの子も無事でよかった」
「本当によかった」
 フェリシティも子猫達も無事だった、だが。
 ここでスタッフの人達はフェリシティを見て言った。
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