最終章:無限の可能性
第291話「永遠の別れじゃない」
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概念も何とか出来る」
だからこその“性質”だ。
一つの世界を運営する程度、その気になれば簡単に出来る。
「……結局、神界の管理下だな」
「最初からイリスに支配されるか、神界に保護されるかの二択だったわね」
「それは……」
いくら支配とは違うとはいえ、管理される事に抵抗を覚えたのだろう。
緋雪達はどこか納得いかなさそうな顔をしていた。
「まぁ、考え方を変えれば管理局が管理世界に認定するようなものだ」
「あー、それやったら納得……出来るんかなぁ?」
規模は違えど管理局と管理世界の関係と同じようなもの。
そう説明する優輝だが、はやての言う通り納得とは別物だ。
「行うのは本来のシステムの運営のみ。貴方達には本来の生活と何ら変わりません。派遣する神もその“性質”の神に限定します。安心してください」
それを聞いて今更安心出来る程、優輝達も単純ではない。
「……まぁ、そう簡単に信じませんよね」
「僕や優奈はともかく、緋雪達は神界の神達に詳しくない。そう簡単に信用しているんじゃ、ここで戦い抜けていないさ」
何より、最初の時点で洗脳されていた祈梨とソレラに騙されていた。
そのため、どうしても疑ってしまうのだ。
「では、システムを運営するのは彼女達に任せましょう」
「彼女達……?」
誰の事なのかと、視線を向ける。
そこには祈梨や天廻など、今回の戦いにおいて全面的に協力した神々だ。
「彼女達ならば、貴方達も信用出来るでしょう。各概念に対応する“性質”でなくとも、理力があればシステムの運営は可能ですし」
顔見知りであれば、多少は信用できるだろうというアリスの計らいだ。
それならば、と緋雪達もある程度納得はしたようだった。
「詳しい事は貴方達に任せます。此度の戦いで疲れたでしょうから、貴方達の世界の入り口まで送りましょう」
そういうや否や、優輝達はアリスによって転移する。
次の瞬間には、出入り口を守るクロノ達が見える位置まで来ていた。
「皆……!」
戦いが終わった事による歓喜と安堵が勝ったのだろう。
緋雪達はゆっくりと駆け出して行く。
「……わかっているのですか?」
そして優輝と優奈、祈梨達が後に続こうとした時、転移に同行していたアリスが言う。
「レイアーが執念で貴方を狙ったのは見えていました。あの時、貴方は平静を装っていましたが……既に、何も出来ない状態でしたね?」
「……さすがに、気づかれるか」
「やはり彼女達と私達では視えているモノが違いますから」
そう。優輝は既に限界だった。
レイアーを前に何も出来ず、ただ優奈か他の誰かが庇うのを待つしかなかった。
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