暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第291話「永遠の別れじゃない」
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
概念も何とか出来る」

 だからこその“性質”だ。
 一つの世界を運営する程度、その気になれば簡単に出来る。

「……結局、神界の管理下だな」

「最初からイリスに支配されるか、神界に保護されるかの二択だったわね」

「それは……」

 いくら支配とは違うとはいえ、管理される事に抵抗を覚えたのだろう。
 緋雪達はどこか納得いかなさそうな顔をしていた。

「まぁ、考え方を変えれば管理局が管理世界に認定するようなものだ」

「あー、それやったら納得……出来るんかなぁ?」

 規模は違えど管理局と管理世界の関係と同じようなもの。
 そう説明する優輝だが、はやての言う通り納得とは別物だ。

「行うのは本来のシステムの運営のみ。貴方達には本来の生活と何ら変わりません。派遣する神もその“性質”の神に限定します。安心してください」

 それを聞いて今更安心出来る程、優輝達も単純ではない。

「……まぁ、そう簡単に信じませんよね」

「僕や優奈はともかく、緋雪達は神界の神達に詳しくない。そう簡単に信用しているんじゃ、ここで戦い抜けていないさ」

 何より、最初の時点で洗脳されていた祈梨とソレラに騙されていた。
 そのため、どうしても疑ってしまうのだ。

「では、システムを運営するのは彼女達に任せましょう」

「彼女達……?」

 誰の事なのかと、視線を向ける。
 そこには祈梨や天廻など、今回の戦いにおいて全面的に協力した神々だ。

「彼女達ならば、貴方達も信用出来るでしょう。各概念に対応する“性質”でなくとも、理力があればシステムの運営は可能ですし」

 顔見知りであれば、多少は信用できるだろうというアリスの計らいだ。
 それならば、と緋雪達もある程度納得はしたようだった。

「詳しい事は貴方達に任せます。此度の戦いで疲れたでしょうから、貴方達の世界の入り口まで送りましょう」

 そういうや否や、優輝達はアリスによって転移する。
 次の瞬間には、出入り口を守るクロノ達が見える位置まで来ていた。

「皆……!」

 戦いが終わった事による歓喜と安堵が勝ったのだろう。
 緋雪達はゆっくりと駆け出して行く。

「……わかっているのですか?」

 そして優輝と優奈、祈梨達が後に続こうとした時、転移に同行していたアリスが言う。

「レイアーが執念で貴方を狙ったのは見えていました。あの時、貴方は平静を装っていましたが……既に、何も出来ない状態でしたね?」

「……さすがに、気づかれるか」

「やはり彼女達と私達では視えているモノが違いますから」

 そう。優輝は既に限界だった。
 レイアーを前に何も出来ず、ただ優奈か他の誰かが庇うのを待つしかなかった。
 
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ