暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
Mission:9 阿修羅
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いた。

昔はそうでなかったのに、今は“検査”という物に危機感を感じていて、まるで自分の秘密を見られるような嫌悪感を感じた。

「(そんな大層な悪事は働いてないつもりだったんだがね)」

記憶が飛んでいた間に何か仕出かしたのかもしれないなと、薄れる意識の中、スパイダーはエックス達に全てを託して僅かに微笑んだ。

そして基地に戻ってきた一同の表情は沈んでおり、マッシモは即座にメンテナンスルーム行きとなって医療班に連れて行かれた。

「スパイダーさん……」

「シナモン…あいつが、スパイダーが命を張ってくれなければ…俺達はここに戻ってくることは出来なかった…」

泣きじゃくるシナモンの肩に手を置きながらエックスは言うが、しかし彼の表情もまた悲しみに歪んでいた。

「スパイダーは…あいつは俺達の為に命を投げ出してくれた。だから俺達はスパイダーの魂に応えなくてはいけない。」

「うん…悲しむことは何時でも出来る…今は…スパイダーの分まで戦わなきゃ……」

「ああ…そうだな。この仲間達でリベリオンを倒そうじゃないか…スパイダーの為にも……!」

死んでいったレジスタンスの仲間、エール、そしてスパイダーの犠牲を無駄にしないためにも戦わなくてはいけないと、エックス達の結束がより強くなった瞬間であった。

そして、ギミアラ採掘場から少し離れた場所では。

「チッ…奴め、余計な真似をしおって…」

全身をマントで身を隠し、所々損傷しているレプリロイドが1つのDNAデータのコアを睨みながら呟く。

レプリロイドはDNAコアを握り砕こうとしたが、少しの間を置いて取り止めた。

「まあいい…まだこれには使い道がある」

レプリロイドはDNAコアを握り締めながら静かにこの場を去った。

一方、エックス達の本来所属であるハンターベースでは、エイリア達が休憩室にて雑談していた。

「そう言えば、先輩達ニュース見ました?レジスタンスの主力メンバーでやられた人が出たらしいですよ」

「折角エックス達が合流したのに、残念ね…。今回犠牲になった1人は、レジスタンスでもかなり腕の立つレプリロイドだったらしいわ。元賞金稼ぎだったらしいけど…それにしても聞く限り、レジスタンスの主力メンバーには賞金稼ぎとか泥棒とか、素性の怪しいレプリロイドが多いわね。エックス達が上手くやっているのか心配だわ」

非合法なことをしていた元賞金稼ぎのアクセルや元ジャンク屋のルナ、イレギュラーハンターでも細かいことは気にしないタイプのルインはともかく、イレギュラーハンターの中でも堅物に部類されるエックスとゼロがイレギュラーすれすれの面子と上手くやっていけるのかと心配したが、どうやら今のところは大丈夫のようだ。

「いやー参った参った」

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