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Fate/WizarDragonknight
聖夜の天使
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。紅蓮の魔法陣と炎が刀身に宿り、エンジェルの剣を弾き飛ばす。

 

「何!?」

「終わりだ!」

 

 炎の刃が、エンジェルの体を引き裂く。

 

「ぬぅ!」

「もう一発!」

 

 間も置かず、ウィザードはもう一度ルビーの指輪をウィザーソードガンに読み込ませる。

 二度目の炎が、銀の刃に迸る。それが完全に満ちる前に、ウィザードはエンジェルの肩へ押し当てる。

 

「ぐうううううううう! おのれ、人間風情がああああああああ!」

 

 エンジェルの悲鳴を無視しながら、ウィザードは燃え盛る銀を振り抜く。

 白い雪の中に赤い軌跡を残した剣先は、やがてエンジェルの体にも赤い軌跡を刻みいれていく。

 やがて。

 

「ありえない……ありえないいいいいいいいいいいい!」

 

 赤い亀裂とともに、エンジェルの体は爆発を迎えた。

 

 

 

 爆風とともに雪は消し飛び、ウィザードの姿はハルトに戻った。

 

「やった……のか……?」

 

 倒れそうになったハルトは、後ろからリゼが支えた。

 

「おい、大丈夫か?」

 

 リゼが心配そうにハルトの顔を覗き込む。

 ハルトは「うん、大丈夫……」と答えて、エンジェルが出現した上空を見上げた。

 

「嫌な予感がする……」

 

 さっきと変わらず、雪は延々と降り積もっていった。
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