第二章
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「いや、もうね」
「ピノは家族ね」
「いい子よ、義兄さんとフレディについてきてね」
「貴女の家族になれたわね」
「ええ、この子は幸運を掴んだわね、それでね」
「それで?」
「今日はこの人達にも来てもらったの」
穏やかな顔の中年女性と髭を生やした男性である、二人はそれぞれ名乗った。
「モニカ=パークスよ。私が姉でね」
「マイケル=パークスです、弟でして」
「テキサスのアビリーンに住んでいるの」
「それでなんですが」
「何でもね」
サラは姉に二人を紹介してからさらに話した。
「この人達も同じらしいの」
「この子ヘーゼルっていうけれど」
「ワンッ」
ヨークシャーテリアとチワワのハーフの子だった、その犬が鳴いて応えた。
「雄でね。散歩に連れて行ってね、帰りに玄関で気付いたの」
「この子がついてきていたそうです」
マイケルは白地で黒い模様がある猫を出して紹介した。
「シーパっていうんですが」
「ニャ〜〜」
「それで姉が僕にこの子を紹介してくれて」
「それでなの」
「今はこの子は僕が家族に迎えています」
「本当にうちとそっくりなお話ね」
レスリーはその話を聞いて驚いた顔で言った、夫は今は仕事で家にいないので彼女が応じている。
「こうしたお話って他の場所でもあるのね」
「そうね、それで助かる命があるから」
それでとだ、妹は姉に話した。
「世の中面白いわね」
「そうね、じゃあ貴女はこれからも」
「ピノを大事にするわ」
「僕はシーパをそうします」
マイケルも言ってきた。
「家族になってくれたんですから」
「そうね、お散歩について行って幸せを手に入れたなら」
それならとだ、レスリーは笑顔で言った。
「これからもね」
「幸せであるべきね」
「そうですよね」
「ええ、そうした幸せの手に入れ方もあるから」
それでというのだ。
「これからもね」
「ええ、この子はずっと幸せにしていくわ」
「そうしていきます」
サラもマイケルも言った、そしてそれぞれの愛猫の頭を撫でた、すると猫達は喉を鳴らして応えた、レスリーは仕事から帰った夫にこのことを話すと彼も笑顔になった。誰もが笑顔になる話であった。
散歩についてきて得た幸せ 完
2021・4・18
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