暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
SAO編ーアインクラッド編ー
05.圏内事件
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甲冑の男はさらに苦しみ出す。

「クッソ!!間に合え!!」

少し距離をとり、甲冑の男が吊るされる建物の壁に向け走る。

体術《壁走り(ウォールラン)》
壁を走り、甲冑の男の元まで走る。

(間に合え!!)

手を伸ばす.......が、その時にはもう遅かった。
甲冑の男は呻き声をあげながら、俺の目の前で光の欠片となり消滅する。

(クッソ!間に合わなかった)

「みんな!デュエルの【Winner】表示を探せ!!」

(そうか!圏内で殺せる方法はデュエルしかない)

「中には誰もいないわ!」

野次馬に集まったプレーヤーをみるが誰にも【Winner】表示は存在しない。ロープを確認するが普通のロープだ。だとすると.......問題は短槍。

「どういうことだ。これは」

「普通に考えればデュエルの相手が被害者の胸に槍を突き刺して、ロープを首に引っ掛けて窓から突き落とした。ってことになるのかしら」

「でも、【Winner】表示はどこにも出なかった」

「ありえないわ。圏内でダメージを与えるなんて、デュエル以外の方法は」

外がざわつく。

「どちらにせよ、このまま放置はできないわ」

「そうだな」

「もし圏内PK技を誰かが発見したのだとしたら外だけでなく、街の中にいても危険ってことになってしまうわ」

(そんな、技があるなら絶手ェ止めねぇと!)

「しばらく前線を離れることになるけど仕方ないか」

アスナが俺とキリトに近づいてくる。

「なら、解決までちゃんと協力してもらうわよ。言っとくけど昼寝の時間はありませんから」

アスナの手をキリトが握る。

「してたのはそっちの方だろ」

アスナの顔が赤くなり、キリトの小さな悲鳴が部屋に響く。




「すまない!さっきの一件を最初から見ていた人。いたら話を聞かせてほしい!」

野次馬がざわめく中、青髪のロングの女性が前に出てくる。

「ゴメンね。怖い思いをしたばっかりなのに。あなたお名前は?」

「あ、あの私、ヨルコって言います」

その声には聞き覚えがあった。

「もしかして、最初の悲鳴も君?」

「は、はい、私さっきの殺された人と一緒にご飯食べに来てたんです。あの人名前はカインズって言って、昔同じギルドにいたことがあって、でも広場ではぐれちゃって。周りを見渡したら、協会の窓に彼が」

泣きながらヨルコさんは話す。アスナは彼女の慰めるため背中を摩る。

「その時、誰かを見なかった?」

「一瞬でしたが、カインズの後ろに人影が立っていた気がします」

「その人影に見覚えはあった?」

ヨルコさんは首を振る。

「その嫌な話を聞くようだけど、心当たりは
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