バイトの話
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ていた。
さらにその手には槍。
やたらと大きいその鎧の人は、槍を持っていた。
そして、
「おい。」
「…!!」
喋った。
甲冑の中から、くぐもった声が反響して聞こえる。
「てめぇら、フォーリナーとそのマスターだよな?」
「ふぉ、フォー…リナー…!?」
その鎧の男は、確かに言った。
フォーリナーと。
一般人ならまず知りえない言葉。
こいつは…まさか…!
「マスターからの命令だ。死ねや。」
サーヴァント…。
そう思った時、目の前の鎧男は槍を振り上げていた。
「…!」
動けない。
動きたくても、恐怖に支配されて足が動いてくれない。
このままでは僕は真っ二つにされる。
そう思ったけど
「…ぐっ!!」
間に入ったお栄ちゃんが大筆でその槍を受け止めた。
「マイ!隠れてろ!!」
「ほぉ、やるじゃねぇか。その細腕でオレの人間無骨を受け止めるなんてよォ!!」
鎧男は槍を振るい、お栄ちゃんをはじく。
吹き飛ばされたお栄ちゃんは空中で身をひねり、私服から普段の着物へと霊基を変換させ着地した。
「誰だい?アンタ。」
「オレか?これからぶっ殺す奴に名乗る名は持ち合わせちゃいねぇな。」
言葉遣いからして鎧男はかなり気性の荒い男だと言うことが分かる。
でも…正体は分からないにしてもこいつはなんだ?
僕を殺しに来た?まさか…桐生の仲間?
「大人しくそこどけやフォーリナー。そうすりゃてめぇだけは瀕死にとどめてやるよ。」
「断る。」
「ああ…そうかよ。」
鎧男が踏み込み、アスファルトがへこむ。
「じゃあてめぇをぶっ殺して!マスターも始末させてもらうとするぜェ!!」
「やってみろ鎧男!返り討ちにしてやらァ!!」
お栄ちゃんも筆を振るい、跳んだ。
そうして誰も知らない深夜、
サーヴァントの戦いが唐突にして始まった。
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