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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
実験と再会と島の秘密
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のだ。

「これは…!」

よく見れば銃創がいたるところにあり、さらには切り傷らしきものもいくつか見られる。

そして、ラフムがこうなっているのならそうした本人がいるはずだが、
その疑問は割と早く片付いた。

「動くな。」

物陰から現れた少女がこちらに銃を向ける。
おそらくこの少女がラフムを倒したのだろう。
片手に銃、もう片方にはナイフとラフムの受けた傷と武器は一致する。

「抵抗しなければ悪いようにはしない。私はあくまでここを抜け出したいだけだ。」

と、ボロ布同然の衣服を身にまとった少女はそう答える。
辺りを見回す子安。
この部屋にはいくつもの檻があり、どうやら収容施設として使われていたらしい。

床に散らばった資料。何も無い檻の中には大分時間の経ち赤茶色になった血痕。そして拘束具の数々…。
ここに収容された者達は何をされたのかは安易に想像できるが、考えるのはやめることにした。

そして囚人だったであろうこの女の子は自ら抜け出し、そしてラフムと化した職員をなんと1人で倒した。
下手すれば殺されかねないし子安は大人しく言うことを聞いて両手を上げようとしたが…。

「…。」
「おい、どうした以蔵。」

刀を下げ、以蔵はそのまま女の子に近付く。
女の子もそうだ。
目をぱちくりさせ、持っていたナイフと拳銃を落とすと以蔵に歩み寄った。

「おまん…マスターか…?」
「以蔵…?」

何度も確認し、女の子の目からはボロボロと涙が零れ出す。
どうやら彼女こそが、

「以蔵…以蔵なんだな!?」

この岡田以蔵の、マスターだったのだ。

?

マスターに上着を羽織らせ、以蔵と子安は走る。
そうしてエレベーターに再び乗り込み、子安はあることに気付いた。

「探偵から聞いた話だが、右腕が飛ばされたと聞いていたんだが?」

以蔵の隣にいるマスター。
話によれば北斎のマスター、葛飾 舞に腕を消し飛ばされたという情報だが、彼女の腕はきちんと両方揃っていた。

「うん。ちょっとした実験に付き合わされてね。実はこれ、サーヴァントの腕なんだ。」

そういい、右手を見せてくれた。
確かに二の腕部分には縫い目らしき継ぎ接ぎが残っている。
しかしそれは非常に雑で、痛ましく見えた。

「すまんマスター…わしのせいで…。」
「以蔵は気にしなくていい。現にこうして耐え抜いて、また以蔵の隣に立ててるんだからさ。」

オモチャとして扱う。
財団の職員はそのつもりで彼女を連れてきた。
だがそこでまた別の人物が遊び半分でサーヴァントの腕を移植してみないかと提案してきたのだ。
腕は縫い合わされたものの、拒絶反応により彼女は苦しみ続け、御奉仕どころではなくなった。
そのうち拒絶反
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