暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第288話「人と神」
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”で破壊する事だ。

「『僕と奏、葵で武器を請け負う!帝!触手は頼んだ!』」

「任せなぁッ!!」

 そこかしこから発生する触手を、帝が片っ端から殴ってへし折る。
 未だに物理的戦闘力なら最強の帝だ。これぐらいならば一人で事足りる。

「『神夜。お前が隙を作り出せ。方法は任せる』」

「『……わかった』」

 直後、優輝、奏、葵が駆けだす。
 同時に帝が拳圧を飛ばし、触手を弾く。

「はぁっ!」

「何をするかは、読んでいますよ!」

 優輝達が不定形の武器を弾く……かと思われた。
 だが、武器の矛先は神夜と緋雪に向けられた。

「ッッ!!」

「っ……!?」

「それも、想定通りだ……!」

 “意志”と魔法と霊術を掛け合わせる事で、転移を成立させる。
 向かう先は、神夜の前。
 優輝は神夜を狙う事を想定し、いつでも庇えるように準備していた。
 そのおかげで、神夜へ向かう矛先を辛うじて逸らす事に成功した。

「ぜぁっ!!」

 そして、すかさず神夜が“意志”を極光として放った。
 帝が触手を弾き、奏と葵が極光の通り道を確保する。

「ッ―――!」

 イリスの目の前で閃光が弾ける。
 神夜の“意志”が、イリスの障壁を砕いたのだ。
 さらに、衝撃波が生じた事で、僅かにイリスは仰け反る。

「ここッ!!」

   ―――“破綻せよ、理よ(ツェアシュテールング)

 そして、その隙を緋雪は逃さなかった。
 神夜と違い、緋雪が打つ一手は僅かに後だ。
 だからこそ、不定形の武器が差し向けられても一撃目は避ける余裕があった。
 尤も、追撃は躱せずに、現在は武器に貫かれた状態だが。

「っづ!?」

 “闇”が弾けると共に、イリスが呻く。

「削った!!」

「今だ!」

 触手の勢いが衰え、不定形の武器も脆くなる。
 その隙を優輝達は逃さない。
 優輝が魔法と霊術で触手を牽制し、葵が大量のレイピアを生成して武器を抑える。
 そして、奏と帝が即座に仕掛けた。

「差し込め!」

「ええ!」

 イリスも負けじと障壁を再展開し、全方位に弾幕を展開する。
 帝と奏はそれを至近距離で避けながら攻撃を繰り出す。
 威力の高い帝の連撃を軸に、奏が差し込むように斬撃を叩き込む。

「おおッ!」

「ッ、ナイス!」

 一方で、神夜が“意志”を斬撃として飛ばし、触手を一気に薙ぎ払う。
 これにより、優輝の手が空く。
 そのまま優輝は跳躍し、弾幕を躱しつつ一本の槍を創造する。

「射貫け!」

   ―――“G?e Bolg(ゲイ・ボルグ)

 槍が一筋の閃光となる。

「くっ!」

 “意志”も
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