第三章 リベン珠
第34話 絆と絆 3/3
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は構わず、ヘカーティアは最後の仕上げにやっておかなければならない事があるのだった。その為に彼女は純狐に呼び掛ける。
「純狐、こっちの準備は整った。後はあれを頼む」
「分かりまし……」
「おおっ。ここで満を持して『ケツの中にションベン』ですね♪」
「「「だから違うって」」」
またしてもヘカーティア、純狐、鈴仙の敵味方の垣根を越えたツッコミが炸裂したのだった。そして、いっその事ヘカーティア側に就いてしまおうかとも鈴仙は四割位本気で考えてしまうのだった。
そんな、さりげなく裏切りすら考えていた鈴仙をよそに、純狐は気を取り直して仕上げの為にスペルカードの発動をする。
「【「地上穢の純化」】」
そのスペルの発動により、辺りから、そして勇美や鈴仙から黒いもやが発生して、ヘカーティアが創り出した合成惑星の中へと取り込まれていったのだった。
恐らく、この黒いもやの正体は『穢れ』だろう。それを純狐が集める事でヘカーティアの目論見が享受するようであった。
そして、穢れを集めた惑星は黒の絵の具を水に溶かしたかのようにみるみる内に黒く染まっていったのである。
穢れを取り込んだ惑星は実に不気味に空に浮かんでいたのだった。それだけで勇美達に威圧感を与える効果をもたらしている。
だが、勿論それだけでは終わらないのだ。画竜点睛の為にヘカーティアはこの力を行使する為にスペルを発動する。
「さて、お待たせしたね。では、【三重界「リベンジプラネット」】っと!」
とうとう発動されたのだった。ヘカーティア三人分に加えて純狐の力まで備わった連携奥義が。その名前が意味する所は『復讐の惑星』であった。正に復讐心を胸に宿した二人らしいものであろう。
瞬く間にその色を禍々しい歪なグラデーションを生み出す『復讐の惑星』。そして、胸の中が気持ち悪くなるような禍のエネルギーの滞留が巻き起こっていた。
それを見て、呆気に取られる勇美と鈴仙。まるでその現象を見ているだけで精神を削がれてしまいそうである。
だが、当然それだけで敵は許してはくれないのだ。最早完全に準備の整ったヘカーティア達は一斉に言うのだった。
「これで準備は整った」
「これから真の地獄を見せてやろう」
「では、行くぞ」
口々に三人のヘカーティア達が言うと、全員が一斉に両手を掲げて禍の惑星に念を送り始めたのである。
それにより三人のヘカーティアの腋が盛大に開かれたのだが、さすがの勇美も今回ばかりはそれには構ってはいられなかったようだ。
そうこうしている内に復讐惑星の胎動はどんどん増していき──遂に勇美達に牙を向いたのである。
惑星から次々と禍の弾丸が勇美達のいる地上に目掛けて降り注いでいった。
「くっ!」
「これはっ、厄介ですね」
愚痴をこぼしながらも二人はその歪な弾幕を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ