5 さびしい
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にやってきた。何やら袋……いや箱?のようなものを持っている。
「奇遇やなぁ。あおいちゃんこの辺に住んでるん?」
「……ん」
「そうなんかー。わたしもこの辺なんよ。あ、この前はありがとな。そのお礼というか偶然2つ買ってたシュークリームあるんやけど1つ食べる?」
「『しゅうくりいむ』」
また初めての単語……やはり地球人は知識量が多いのかと内心感心しつつ考察してみる。食べるという言葉から食物であることは明確……どんなものだろう。
そういう間にはやては1つ取り出し、自身の口に頬張った。
「ん〜! やっぱり翠屋のシュークリームは最高やな! ほら、あおいちゃんも食べてみてん!」
「……ん」
勢いにおされ『しゅうくりぃむ』とやらを1つ受け取ってしまい、じっと見つめてくるはやての視線を受けつつ頬張る。
「……?」
口に広がるよく分からない初めての感触。だが悪くない。というか口が『しゅうくりぃむ』を頬張るのを止めてくれない。
「おぉ! 凄い食いっぷりやなあおいちゃん! そんなに美味しかったん?」
「……おいしい?」
なのはとの遊びでのみ使用していたこの言葉。真の意味は分からなかったが……そうか、これが……
「これが……おいしい」
「うんうん! 美味しいものは美味しいってちゃんと言わんと 折角の美味しいものも美味しくなくなるからな!」
「……ん」
はやての言うことはよくは分からなかったが、やっぱりおいしいというのは必要なようだ。これが地球か。
「んで、あおいちゃん……なんか悩んでるん?」
「……ん?」
唐突に話が変わり、はやてから告げられたその言葉に私は少し停止する。
「考えてることとかあるんじゃないん? ベンチに一人で座ってたあおいちゃん……なんか放っておけんかったんよ。わたしで良かったら話してみん?」
おや、これは好都合かもしれない。丁度聞こうと思っていたことがあったのだ。
更にはやては私においしいを教えてくれた。ということは今のところはやてにこれを聞いた方が理解しやすくなるのではないだろうか。
「……ある」
「え?」
「話したいこと、ある……いい?」
「う、うん! 聞かせて!」
私は少しずつではあったが、自身に起こる体験を丁寧にはやてに語っていく。なのはのこと。初めてなのはと『おともだち』になったこと。でも最近なのはと会えなくなってきていること。そしてその時例の現象が起こるということ。
はやてはこれに頷いたりしてしっかりと聞いてくれていた。なるほどなぁという声もたまに入れて腕を組みうーんと考えてくれた。
そして私が話終わると、はやては結論を付けたように話す。
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