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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第287話「佳境」
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サもただではやられない。
 直前で御札を置き土産に霊術を発動。
 火柱を出現させ、それで神を呑み込む。

「トドメや!」

 はやての言葉と共に、拘束魔法及び霊術が発動する。
 それぞれはやてとすずかによるものだ。
 そして、吹き飛ばされたアリサと違い、三人の手が空いている。

「しまっ……!?」

 フェイトが後ろに回り込み、アリシアの矢が神の正面から迫る。
 その矢は目晦ましであり、意識を矢に向けるための囮だ。
 本命は、側方からのなのはとフェイトによる斬撃。
 “意志”を高め、“性質”すら突破して渾身の一撃を叩き込んだ。

「が、ぁ……!?」

 しかし、まだ倒れない。
 瀕死ではあるが、それでも“領域”は砕け切っていない。

「ッ―――――!?」

 追撃を。そう思ったなのは達だが、それは叶わずに終わる。
 瀕死となった神へ、柱のように極光が叩き込まれたからだ。
 そして、それはなのは達によるものではない。

「誰……!?」

 降りてきたのは、金髪碧眼に白い羽と光の輪を持つ、まさに天使の如き女性だ。
 なのは達は知らないが、彼女はアリスの眷属である“天使”だ。

「“天使”……」

「人間の方達で間違いないですね?」

 障壁で流れ弾を防ぎつつ、“天使”はなのは達に尋ねる。
 いきなり問われ、言葉は返さなかったものの、首肯で代わりに返答する。

「話は主に聞きました。全員を完全に、とまでは言えませんが、基本私達が抑えます。貴女達は、貴女達の成すべきことを成してください」

「主?」

「この神々を率いている神です」

 どういう事なのかと、詳しく聞こうとするなのは達。
 だが、そんな余裕はなく、“天使”は襲い掛かってきた別の“天使”達を引き付けてどこかへ行ってしまった。

「……ようわからんけど、お膳立てしてくれたみたいやな」

「みたいだね……」

 見れば、自分達に出来るだけ被害がいかないような立ち回りに、周りはなっている。
 はやての言う通り、お膳立てされていると見ていいだろう。
 そうでなくとも、味方の神々がいるのはありがたかった。

「そうと決まれば、優輝の手助けに行くよ!」

 アリシアの言葉に、皆が頷く。
 そして、移動を始めようとして……ふとフェイトが気づく。

「待って。……神夜達は?」

「そういえば……」

「……見かけてへんな」

 そう。別々で戦ったとはいえ、優奈達も近くにいたはずなのだ。
 いくら距離の概念もあやふやな神界とはいえ、いない事は気になっていた。

「……大丈夫。きっと先に行っているよ」

「なのは?」

「優輝さんは私達を信じて後を託した。だから、私達も皆を信
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