暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-A真実への扉〜The last 4 steps〜
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†††Sideフィレス†††

教会本部内での“T.C.”迎撃という任を受けた私は、聖王教会の教皇であり、教会騎士団の団長でもあるマリアンネ聖下と共に、“T.C.”の狙う魔力保有物が数多く収められた地下保管庫へと通じる床扉を護るため、ここに来るまでに騎士たちを単独で撃破してきたらしい敵戦力と交戦していた。

「聖下!」

「ええ!」

――穿ち止める氷杭(エスタカ・クエルソ)――

“T.C.”の一員であるローブを身に纏った女性が生み出したのは、炎の左右一組の巨腕。炎の両腕に向けて私が放ったのは魔術化している氷の槍。炎と氷という、相性から見ればこちらが不利だろうけど、僅かでもその動きを止めさえ出来ればいい。槍は巨腕の手首を貫通し、バインドとして手首を締め上げた。

――閃駆――

その隙に聖下が、炎のロッキングチェアに座り、膝上に乗せた分厚い魔導書に手を載せた“T.C.”へと高速移動で向かう。

――光牙双月刃――

聖下のデバイスは太刀“キルシュヴァッサー”と小太刀“キルシュガイスト”の二刀で、深紅の刀身には緋色の魔力が付加されている。“T.C.”は立てた右人差し指と中指で前方の空間を撫でるように横に振り、「エンシェント・ロジック」と、模様のような文章のような不思議なシールドを展開。聖下による二刀直接斬撃を完全に防いだ。

「っつ・・・!?」

「猛れ、炎の巨人。汝の炎腕にて敵を燃やし尽くせ」

――炎人之焚腕――

その盾は聖下を弾き飛ばし、追撃として“T.C.”は再び炎の一対の巨腕を創り出した。ルシルの白銀の巨腕を思い起こさせるその炎の腕が、虫を払うかのように振り払われた。大広間ゆえにこちらも回避できるけど、狭所だったら確実に回避しきれずに食らっていた。聖下も床に着地すると同時に大きく跳び、巨腕の一撃を回避。

『(魔術効果の結界が本部全体に展開されているから、こちらも多少の無茶も押し通せるはず!)聖下! 広域攻撃を撃ちます』

『判ったわ。彼女に隙が生まれ次第こちらも動くから、私のことは気にせずに派手にやっちゃいなさい!』

「『了解です』シュロス、カートリッジロード! 氷牢の刺突杭(コンヘラドル・セリオン)!」

自前で発現できる神秘魔力に、以前から蓄えていた自分の神秘カートリッジで魔力と神秘を増大させる。そして、ここ大ホールの天井・床・壁全体に展開した魔法陣より無数の氷柱(本来は先端の尖った杭だけど、非殺傷設定の無い魔術である以上は平たくしてある)を突き出させ、”T.C.”や炎腕に打ち付けさせようとした。

「っと・・・!」

座っていた炎のロッキングチェアが氷柱に狙われたことで飛び退きつつ、“T.C.”は着地するまでの間に迫る氷柱を魔導書の角で叩いて砕き続ける。炎腕
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