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オンタリオの絆
第一章

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                オンタリオの絆
 カナダオンタリオ州に住むレイチェル=ホワットは雌のシベリアンハスキーのコーダを家族にしている、レイチェルは母が経営する牧場で働いていて家も近くにありコーダも普段は牧場にいる。それでいつも広い牧場の中を走り回り。
 かつ散歩も楽しんでいた、大型犬の彼女には牧場は最高の場所だった。
 しかもコーダは賢い犬で一匹だけ散歩に出てもいつもレイチェルの家に帰って来ていた、だがこの時は違い。
「三日ね」
「帰って来なかったの」
「そうだったの」
 レイチェルは母のミニーに話した、二人共金髪でアイスブルーの目で白い雪の様な肌で面長だ。背は一六七程ですらりとしている。
「これがね」
「あんな賢い娘が」
「そう、不思議でしょ」
「ええ、それならね」
「それなら?」
「コーダに映像カメラ付けて」
 そしてとだ、母は娘に話した。
「またそういうことがあったらね」
「何処に行ってるか」
「確かめてみたら?」
 こう娘に提案した。
「どうかしら」
「そうね」
 娘は母のその提案に頷いた。
「それじゃあね」
「そうしてみるのね」
「ええ」
 実際にとだ、娘は母に答えた。そうしてだった。
 レイチェルはコーダにカメラそれも長時間映せるそれを付けてみた、そうして彼女がいなくなった時にだ。
 映像のスイッチを自分の部屋で入れてみた、そして映されているものを自宅のパソコンで確かめるとだった。
「鹿とね」
「遊んでいたの」
「そう、角があって身体も大きいから雄鹿ね」
 母に昼に共に食事を摂りつつ話した。
「その鹿と森の中で会って」
「一緒に遊んでいたの」
「楽しくね」
「そうだったのね」
「だからね」
 それでというのだ。
「いなくなっていたの」
「そうだったのね」
「だから戻ったら」
 その時はとだ、娘は母に話した。
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