暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第286話「“可能性”は繋がれる」
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かれた。
 それでもイリスはいくつもの障壁を一瞬で展開する。

「―――ダメか……!」

 障壁のほとんどは貫通した。
 意表を突いた事から、衝撃波までは防ぎきれなかったのだろう。
 僅かとはいえ、イリスにダメージが通った。
 だが、あまりにも浅い。

「おおッ!!」

「はぁっ!!」

 間髪入れず、葵のレイピアが飛び、優輝の魔法と霊術が飛ぶ。
 同時に帝と緋雪が近接戦を仕掛け……全てが障壁で防がれた。
 それも、威力の低い魔法等は体を覆う障壁で受け止め、帝と緋雪の攻撃は一点集中させた障壁で的確に受け止めていた。

「こいつ……!?」

「イリスは今も成長している。正面からのごり押しは通じないぞ、帝」

「みたいだ、なッ!」

 気弾をばら撒き、障壁を蹴って帝は離脱する。
 緋雪も砲撃魔法を放ちつつ、その反動で間合いを取った。

「おおッ!!」

「はぁッ!」

 そんな二人を、不定形の武器が追撃する。
 無論、ただで食らう訳にもいかない二人は、その攻撃を弾く。

「ッッ……!」

   ―――“徹貫突(てっかんとつ)

 その二人の間を駆け抜け、葵が一閃を放つ。
 踏み込みと同時に放たれた渾身の一突きが、イリスの障壁を貫通した。

「残念でしたね?」

 だが、そこまでだ。
 貫通した穂先は、イリスには当たらなかった。
 当然のように躱され、渾身故に隙を晒したその体に、極光が叩き込まれた。

「ッ!?」

 直後、イリスの背後で銀閃が煌めく。
 寸前で振り返ったイリスだったが、障壁は葵に破られ、再展開も間に合わない。
 故に片腕を犠牲にその一閃を凌いだ。

「……っ」

 追撃の連撃が放たれる。
 イリスは、それを直接防がずに転移する事で避けた。

「判断が早い……!」

「奏ちゃん!」

「片手だけじゃ、大したダメージにならないわね」

 攻撃を放ったのは奏だ。
 緋雪と同じように、優奈の協力の下ここにやってきたのだ。

「ぐっ……!」

「ちっ、こっちに来たか!」

 悠長に会話する暇はなかった。
 転移したイリスは直接優輝に肉薄してきたのだ。
 即座にリヒトで攻撃を受け流したが、追撃は防げない。
 咄嗟に神夜が攻撃を仕掛けるが、不定形の武器相手では手数が足りない。

「ッッ!!」

 それを、奏がフォローする。
 瞬間的な速さでは、この中では奏が一番だ。
 その気になれば帝も追いつけるが、それでも今この瞬間は奏しか間に合わなかった。

「くっ……!」

「それ以上は!」

「させねぇッ!」

 ガードスキルのディレイを多用し、奏はイリスの武器を捌き切る。
 それでも、力の
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ