最終章:無限の可能性
第286話「“可能性”は繋がれる」
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たリヒトを支えに膝をついていた。
「ッ……やってくれましたね……!」
対し、イリスもボロボロではあったが、まだ五体満足に立っていた。
確かに“固有領域”は破壊したが、肝心の“領域”までは砕き切れなかったのだ。
「……これで、布石は打った。後は……」
「っ―――!!」
イリスがトドメを刺す、その直前。
極光が二人の間を突き抜ける。
「“人”による、神殺しの時間だ……!」
「おおおおおおおッ!!」
さらに“意志”を巨大な剣とし、帝がイリスに向けて振り抜いた。
「優ちゃんの治癒よろしく!あたし達がその間抑えるから!」
「ああ!」
先ほどの砲撃魔法を放った葵は、神夜に指示を出してからイリスに斬りかかる。
指示を受けた神夜も、すぐさまユウキに治癒魔法を施す。
「気休めにしかならないか……!」
「……神としての力は、もう失ったからな。そう簡単には戻らん……」
ボロボロの体は治っていくが、力は戻ってこない。
既に、“ユウキ・デュナミス”としての力は失ったのだ。
今は満身創痍の“志導優輝”がそこにいるだけだ。
「らららららららららぁッ!!」
「くっ……!近接戦では、彼以上ですか……!!」
一方で、帝は障壁の上から猛攻を仕掛けていた。
“闇”による障壁のせいで、攻撃は一切通じていないが、帝が放つ攻撃の激しさに少しばかり慄いていた。
「邪魔です!」
「そこッ!!」
イリスにとって、目下の目的はユウキへのトドメだ。
そのために、理力の衝撃波で帝を吹き飛ばす。
しかし、その行動を読んでいた葵がすかさず霊術を放ち、妨害する。
さらに“意志”と共にレイピアを繰り出し、イリスを抑える。
「今更、そのような攻撃が……!」
―――“全なる深淵の闇”
「通じるとでもっ!」
「ッ……!?」
“闇”を圧縮した不定形な武器が、葵のレイピアを弾き飛ばす。
それだけに収まらず、そのまま刃となって葵を斬り刻んだ。
「なんて、厄介な武器だ!」
すぐさま帝が戻り、不定形の武器による攻撃を手刀で弾く。
濃密な気を纏わせている事と、イリスも消耗しているために、不定形の武器はユウキと戦っていた時程の切れ味が発揮できずにいた。
おかげで、何とか帝はその武器とやり合える。
「理力や“性質”を用いた不定形の武器だ……。圧縮した理力や“性質”に応じて、強度も変わる。……幸い、僕が戦っていた時よりは数段弱いけどな」
「不定形……って事は……」
「っ、避けろ帝!!」
神夜がどういう事なのか口を出す前に、優輝が叫ぶ。
見れば、イリスの武器が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ