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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
079話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その6
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れない。

《早乙女……その、食してみたいという顔がありありと浮かんでいるが、あれだけはやめておけ。本来の麻婆を冒涜するかのごとき所業の料理だからな》
「士郎さんもお勧めしないってどんだけですか!?」
《興味があるならあとで食わせてやらないでもない……俺も出来れば作りたくはないが……》
「遠慮しておきます……」
《ならいいんだ。さて、脱線したな。再開するぞ》

そして再開した光景は玄関を出ようとするとセイバーさんも一緒に出かけようとしていて、士郎さんがなんとかなだめようとするが、そこに油を注ぎこむがごとく凛さんまで玄関先で待っているというヒロイン三名が集合する修羅場。

『遠坂先輩……どうして……』

と、案の定桜さんも暗い顔になっていて、

『今日から衛宮君と一緒に学校に行く事にしたの』

凛さんパネェ。
いきなり作り話ぶっこんでくるとは。
士郎さんもまんまと誘導されてしまっていた。
それで悲しい顔をしながら桜さんは先に行きますと言って行ってしまった。

「「「「「士郎さん……」」」」」
《待ってくれ。これはさすがに事前に言っておいて欲しかったんだぞ?本気で》

士郎さんへの軽蔑の眼差しを向ける一同。
いや、わたしとしてはむしろ凛さんの行動力ッ!の方を賞賛したいんだけど。
こうやってじわじわと士郎さんのフィールドの外堀りを埋めていくんだろうなぁ……。
この今夜くらいにはもう凛さんがその行動力をいかんなく発揮してなにかとでっちあげの理由を付けて下宿する話に持ち込みそうだと予想する。

そして堅物のセイバーさんをも簡単に説得して学校に来ないようにする説得とコミュ力。
この人、マジモンで完璧超人か!?

「なんやつまらん女同士の争いしとるなぁ……」

あ、なんか空気を読めないこた君が変な事を言ってしまい、そして、



ギンッ!!



という擬音が聞こえてきそうな感じでアスナ達に睨まれていた。

「ウオッ!? なんや!?」
「コタロー君、さすがに空気を読もう……」
「ネギ!? お前までそう言うんか!?」

普段のどかやユエ吉とかであたふたしているネギ君にまで言われてしまう始末だから困った困った。



そして士郎さん達は校門までやってきた瞬間であった。
突然士郎さんは胸を抑えて苦しそうにしだした。

『たぶん結界のせいね』

と凛さん。
そこに一成さんが来て、あまり凛さんの事を好ましく思っていないらしく士郎さんから遠ざけようとしている。
なんだろう……?こういっちゃあなんだけどわたしのBLセンサーが一成さんから反応してるんだけどさぁ……。
そのうち、士郎さんがマスター探しでも始める際に一成さんの服を?ごうとしてそんな空気になったり……?

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