暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-H最終侵攻〜Battle of the north. another side 2〜
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う。

『ヴィヴィオ、イクス、アインハルトさん! バインドを一旦解除するから、グレゴールの動きに注意して!』

『判りました!』『うん!』『はい!』

フォルセティさんの判断には賛成なので、私たちは即座に答えました。バインドが解除されたことでグレゴールは完全なキメラへと変貌しました。フォルセティさんは左手に持つ“エマナティオ”のみカートリッジをロードし、「捕まえ直す!」と、銃口をグレゴールに向け直そうとしました。

「次はないぞ、フォルセティ!」

巨体の割にグレゴールの瞬発力はすさまじく、地を駆け、建物の外壁を足場とした三角飛びなのでフォルセティさんの照準から逃れます。フォルセティさんは「コード・レフレクスィオーン!」と、右手の“エマナティオ”も使用しての魔力弾を数発と明後日の方へと発射し続けます。

「コード・ファンゲン!」

そして左手の“エマナティオ”からも魔力弾を発射。後発の魔力弾が先発の魔力弾へと撃ち込まれると、キィンと甲高い音を立てて反射されてグレゴールへと一斉に向かい始めました。それでもグレゴールは回避をし、フォルセティさんに攻勢を掛けようとしています。

『こっちは大丈夫だから、ヴィヴィオ達はキュンナを!』

『判りました、お願いします!』

『フォルセティ、無茶はダメだからね!』

私とヴィヴィオさんを巻き込まないようにグレゴールを引き離しにかかるフォルセティさんを横目に、私とヴィヴィオさんは復帰したキュンナさんを見つめる。

「いくら1対2だとしてもルールの中でしか戦ったことのない子どもを相手に、私がここまで苦戦させられるなんて思いもしなかったです。アインハルト、本当に強くなりましたね。ヴィヴィオ達と出逢う前のあなたであれば、苦労せずに討てたのでしょうが・・・」

クラウスの記憶に侵されてまともに人付き合いをしていなかった私を、よく病院に付き添っていただいたキュンナさん。まさか、こうして敵対することになるなんて思いもしませんでした。

「2人がここまで強くなる前に殺しておくべきでした。無念・・・です!」

――夢影――

キュンナさんが一足飛びで距離を詰めてきました。私たちとの距離が縮まる中、キュンナさんから分身体が出現し、私とヴィヴィオさんとイクスさんの3人に向かって来ました。真っ直ぐ私とイクスさんに向かって来るのはおそらく分身体。

「イクス!」

「大丈夫です、ヴィヴィオ! 私ひとりでも持ちこたえて見せます! 私は、シャマル先生の弟子ですから!」

――降流の鎖槌――

複数本の魔力鎖を雪崩のように降らせ、分身体を迎撃するイクスさんのフォローに入るためにも、私に仕掛けてきた分身体をすぐに片付けないと。

「初めから1対1をしていればよかったのですよ
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