暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-H最終侵攻〜Battle of the north. another side 2〜
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


――夢影――

発射されるのは直射砲撃。キュンナさんは体の前から分身体を出現させて砲撃の盾とし、自身は横に跳ぶことで砲撃と、砲撃に呑まれた分身体から逃れました。そんなキュンナさんに私とヴィヴィオさんは攻撃を仕掛けます。

「リボルバー・スパイク!」

「T.C.に弱体化させられていなければ、こんな・・・!」

――夢影・弐の打ち方・連拳――

ヴィヴィオさんの打ち下ろしの右脚廻打を、何かを呟いたキュンナさんは左の分身腕と本腕による裏拳の連打によって迎撃をし、ヴィヴィオさんを弾き返しました。しかし体勢は崩れたので、私も間髪入れずに「覇王流・・・!」の追撃を始める。

「空旋迅!」

キュンナさんに向かって跳び上がりながらの後背右脚廻打を打ち込む。キュンナさんは掲げた右腕で防御しましたが、落下に回転力を加えた踵落としを完全には防ぐことは出来ず、右腕は私の蹴打の威力に負け打ち下ろされました。そこに足の甲を側頭部に打ち込む左脚廻打による追撃。分身体を出すよりも先にキュンナさんを捉えました。

「かはっ・・・!」

蹴り飛ばされたキュンナさんは地面をゴロゴロと転がり、四肢を突いてその勢いを抑えました。意識を完全に刈り取れるほどの力を込めたのですがキュンナさんは今なお意識を保ち、立とうとしています。試合であれば相手がダウンしたら止められますし、相手が続行可能を示すファイティングポーズを取るまでは追撃は出来ません。ですがキュンナさんは競技者ではなく、子どもである私たちに殺意を向け、襲ってくる犯罪者です。

(完全に意識を飛ばすしかありません!)

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」

――我が肉体よ、内に宿りし獣を目覚めさせよ――

そのためにキュンナさんへ接近しようとしたところで、グレゴールが雄叫びを上げ、フォルセティさんのバインドから逃れようともがき始めました。さらにその体が変異を開始。黄金の毛並みを有する巨大な狼と変わっていくのですが、「むぉぉ・・・!」と苦悶の声を漏らします。何故ならフォルセティさんのバインドを引き千切ることが出来ず、巨体化することによってバインドが自身の肉体を傷つけるからです。

「今すぐキメラ化をやめるんだ! そのバインドを生み出してるのは、父さんが今日の日のために遺してくれたカートリッジの魔力だ! ただの魔法じゃない、魔術によるバインド! そのまま大きくなればバインドで体が断ち切れるよ!?」

グレゴールを殺害してしまうかもしれないという焦りからフォルセティさんが叫びますが、狼の額に出現したグレゴールの顔は脂汗を掻き、苦悶の表情を浮かべながらもキメラ化をやめません。バインドがさらに体を締め上げることで肉が裂けた場所より出血して、私は「・・・!」吐き気を催してしま
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ