暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-H最終侵攻〜Battle of the north. another side 2〜
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――フェアシュタルクング・クーゲル――

振りかぶられる鎌を紙一重で回避するようなことをせず、余裕のある回避行動を取った私とヴィヴィオさんの背中に撃ち込まれたフォルセティさんの魔力弾。私の魔力量が一時的に増大されます。実際に使ったことはないですが、カートリッジシステムと同様の効果ですね。

(こういう襲撃される日が来るかもしれないと、ルシルさんが亡くなる以前にフォルセティさんと一緒に鍛錬を積んでいてよかった)

自分の魔力に他者の魔力が付与されることで魔法発動時に効果に加減を間違えてしまうことは、練習の時ならいざ知らず実戦、しかも今のように命をやり取りしてしまうような状況では致命的です。そうならないよう私とヴィヴィオさんとイクスさんは、フォルセティさんから受けることの出来るいくつもの強化魔法を受け、なおかつ自身の戦技が狂うことなく安定して出せる鍛錬を積んできた。

(自分ひとりでは至れない極地。ですが、いずれは・・・!)

羽根のように軽くなったこの体でなら、キュンナさんの振るわれ続ける大鎌を躱すことが余裕で出来る。同様に大鎌を躱し続け、攻勢に出る機会を図るヴィヴィオさんと目配せをし、ヴィヴィオさんより防御力のある私から仕掛けることを、口頭でもなく念話でもない目線のみで伝える。ヴィヴィオさんはスッと僅かに後退してくれました。

(言葉を交わさずとも意思疎通が出来る。やはりヴィヴィオさんはすごいです!)

先ほどまであった胸の内で渦巻いていたモヤモヤは綺麗さっぱりと無くなり、それ以上に温かさが生まれました。その温かさを力に乗せ、「覇王・・・!」の技を繰り出すために、振り払われた大鎌を身を屈めることで躱しつつ上半身を前に傾倒。その際に踏み出した左足より回転の力を生み出し、上半身を跳ね上げさせつつ練り上げた力を拳に乗せて繰り出すのは・・・

「断っ、空っ、拳!!」

――夢影――

覇王流の基礎、断空拳による右拳廻打。狙うはキュンナさんの下あご。衝撃を加えての昏倒を狙う。私の一撃は見事キュンナさんの下あごを横から打ち抜き、大きくよろけさせることが出来たのですが、体勢を崩したキュンナさんの背後には別のキュンナさんが立っていました。私が殴り飛ばしたキュンナさんは大鎌を持っていないので分身体でしょう。後方に現れた大鎌を持つキュンナさんはすでに攻撃を、銀色の魔力を纏った人差し指と中指を私の目に向かって突き出してきていました。

――コード・レフレクスィオーン――

私が防御に入るより早く間に割って入ったのは1発の蒼い魔力弾。キュンナさんの目潰し攻撃の威力が、フォルセティさんの放った魔力弾によって完全に反射され、爪を割り、指を折りました。キュンナさんは「忌々しいですね・・・!」と、折れた指を庇いながら片手で大鎌を大振
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