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崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
代表と探偵と裏側の狂気
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と言ったら殺していいんだ。」

大和と武蔵が斬った2つの死体を片付けることも無く子安さんは拘束を解き、俺達も船から出ていく。
見渡すとそこは船着場であり、何十隻もの船が停泊していた。
どうやら、見張りはさっきの2人だけらしい。


「上がるぞ。」

子安さんが先導し、階段をのぼっていく。
その先に広がる風景はまるで都会の一部を切り取ったような街並み。
こんなせまい人工島に、様々な高さのビルが建ち、常夜灯があちこちを照らしている。
しかし、財団職員は1人として歩いていなかった。

「宴と洒落混んでるはずだ。その内に私達は見えない壁を解除しに行くぞ。」

開けっ放しのビルの窓から聞こえる声。
喘ぎ声だろうが、中には悲鳴に近い声もあった。
そして男達の笑う声。
今本部のビルの中はきっと、阿鼻叫喚の地獄絵図であることは直接目にしなくても十分理解出来た。

「確か…ここから少し先だな。地下道に通じる建物があってそこが見えない壁の装置があった気がする。」
「気がする…っていうのは?」
「あることは知ってる。だが見たことは無い。余程大事なものだからかそこに入れたのは代表とほんのひと握りの人間だけだ。」

しかし、子安さんはこの本部にてそこそこの地位についていたはず。
彼女でも入ることが許されないということは、どういうことなんだろうか。

そのときだ。

「みんな、後ろ!!」
「っ!」

最後尾を歩いていた舞が振り向き、声を上げる。
そこには

「はは、ありがたいね。自分達からやられに来てくれるなんて。」

神代正義、そして彼の後ろに一列に並ぶ数人の職員達。

「もしかして勝利に酔いしれている隙に僕らを倒そうと思ったのかな?甘いよ。一誠くん。」

ホルスターのマグナムに指をかける。
周りの皆も各々の武器を手に取り、かまえをとる。
だが、ここで違和感に気付く。

「大和くん…あれ。」
「ああ、おかしい。」

大和、そして武蔵もその違和感に気付いた。
正義が後ろに連れている職員達。
彼らは皆、丸腰だ。
さらに白衣を羽織っていることから戦闘向けの実働部隊でないことも明らか。
さらに

「ふ、ふふ…えへへ」

皆、どこかを見つめ不気味な笑みを浮かべている。

「気になるかい?彼らが。彼らは僕と同じように手術を施し、"新たなる人類"へと進化した。」
「新たなる人類…?」

その途端、彼らの様子がおかしくなる。
それと同時にだ。ビルからあんなに聞こえていた声も、ピタリと止んだ。

「悪魔共を吸収する際、どいつにも共通して"恐れていたモノ"の記憶ががあった。」

ボコボコと彼らの身体が沸騰したかのように膨らむ。
そして、サーヴァントが共通して恐れていたモ
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