132 上層部からの処遇
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の前の喧嘩についてなのだが、お主、いつの日か秘密基地なる物を建造した際にフローレンスにイマヌエルという者どもに会った事を覚えておるか?」
「フローレンスにイマヌエル?ああ、あの時の事か・・・」
「その事についてその二人と相談してきた。お主には草の石と雷の石二つを持って異世界に来て貰いたいとの事だ」
「え?ああ、分かったよ。何を考えてんだ、一体?」
「某には解らぬ。だが、向こうにも何か考えがあるのだろうな」
「ああ、とりあえず言う通りにするよ」
「では、待っておるぞ。必ずお主が学び舎を変える前にこの戦を終わらせようぞ!」
石松は飛び去った。しかし、石松には杉山の方が気がかりであった。
(あの者はどうすればよいのだろうか・・・?)
かよ子は下校中、三河口と遭遇した。
「あ、隣のお兄ちゃん・・・!!」
「かよちゃん・・・」
「まだ、杉山君は機嫌悪そうかい?」
「うん、よく解ったね。これも見聞の能力?」
「いいや、たまたまだよ。俺は杉山君とかかよちゃんとかに対しては能力は使えなからね」
「ああ、そうだったよね」
かよ子は以前、三河口が少年院を出て清水に訪れてから赤軍や異世界の人間以外に対してしか異能の能力が発動されなくなった事を思い出した。
「杉山君、異世界に行くのか聞いても『さあな』って返すだけで、行くのか行かないのかはっきりしないんだ・・・」
「そうか・・・。大野君と喧嘩した事を今でも引きずっているのか。それで、『あいつとは一緒に行きたくない』って気持ちがあるのかもしれんな」
その時、石松が現れた。
「山田かよ子、三河口健」
「石松・・・」
「フローレンスとイマヌエルからの命令で、大野けんいちには草の石と雷の石両方を持って来るように言ってきた。一方で杉山さとしの方なのだが、異世界に来て貰いたいとは伝えたのだが、奴は許可も拒否もせずにその場を離れてしまったのだ」
「・・・それで、俺達に何かして欲しいという事か?」
「ああ、そうなのだが・・・」
「でも、私でも無理だったんだ。今日聞いても『さあな』って答えてくれなかったし・・・」
「それに前に東京に住む杯の所有者に説得させようとかよちゃんは試みたのだが、それでも上手く行かなかったとの事だ」
「杯の所有者が?誠か?」
「ああ、だが、結局喧嘩しただけで糠に釘に終わったそうだ。だよね、かよちゃん?」
「うん・・・」
「そうか、当日まで待たねばならぬのか・・・」
石松は苦労した。
「いや、俺が説得させてこようか?」
三河口が名乗り上げた。
「よいのか?」
「ああ、俺は武器もないし、異能の能力も杉山君に対しては使えん。杖の所有者や杯の所有者の説得でダメでも、武器でやり合うのでもダメだから素手の
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