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モンスターハンター 隻腕のドルフ
第二話 ベラーナ村
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っていた。

「うわっ、なかなか大きいですね。滅多にお目にかかれませんよ、このサイズは……」
「成体間近だったのかもな。俺も、この大きさを見るのは久し振りだ」

 本当に、依頼品として納めなければならないのが残念なくらいに。

 岩竜の涙は、一体のバサルモスから確実に獲れるものでもない。個体によってはそもそもこれを備えていないものもいるし、小さすぎて何の役に立たないケースもある。今回は一頭目でこれを引き当てられたのだから、運が良いと言えばいいのか、悪いと言えばいいのか。少なくとも、これを鑑賞用に依頼した依頼人は、運が良かっただろう。

 受付嬢は引き出しから取り出した拡大レンズで、手に取った涙をまじまじと見つめる。傷の有無、大きさ、形。それらが依頼人の求めるものに適合した場合のみ、納品依頼は達成となる。大きさは文句無しの合格で、形もここから削り出すのならば問題はない。問題があるとすれば、傷の有無だ。

「……はい。問題ありません。一応鑑定班にも回しますが、どのみちこの大きさなら文句も出ないでしょう」
「そうか」

 にこりと微笑みながら、受付嬢が言った。そして、引き出しから、今度は依頼書の束を取り出した。

 それを一枚、また一枚とめくり、ドルフの受けた依頼の依頼書を探し出す。『あった』などと嬉しそうに声をあげ、束から一枚の依頼書を引き抜くと、それをドルフの前に差し出す。

「では、報酬額の確認です。『岩竜の涙』一つの納品依頼で、基本報酬額が6900ゼニー、契約金の払い戻しが1710ゼニー。依頼遅延料は0、ネコタク利用料はありませんので、合計が8610ゼニーになります。宜しければ、サインをお願いします」

 依頼書に記された金額を確認したドルフは、その最下部にサインをする。最後に受付嬢がサインのチェックをし、呼び鈴のようなものを鳴らすと、奥の方から白毛の猫獣人、アイルーがトレーを持って現れた。

 受付嬢が受け取り、カウンターに置いたトレーの上には、5000ゼニー紙幣が一枚と1000ゼニー紙幣が三枚、それから500ゼニー硬貨が一枚、100ゼニー硬貨が一枚、10ゼニー硬貨が一枚の、計8610ゼニーが並べられていた。

「……確かに」

 ゼニーを財布に仕舞い、残った素材袋を再び手に持つ。依頼の報告は、報酬金を受け取ってやっと完結する。これで、今回の依頼は完全に終了となる。

 忘れないうちに、今回消耗したアイテムの補充をしておこう。そう思いながら立ち去ろうとするドルフを、例の受付嬢が引き留めた。

「あ、あの、ドルフさん!」

 ぴたりと、足を止める。何か不備があったのか。それとも、用事があったのか。依頼が終わってから受付嬢に引き留められるという経験は、これまでなかった。

 ドルフは表情も変
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