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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
踏み込んだアタシは、ボクになる
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ため息をつく。
何がなんでも今は助けて欲しい男にとって、それは煽りにしか見えなかった。
「とっとと助けろってんだよ!!お前のおかげで大儲け出来たのは感謝してる!だから助けろ!もっと御札を寄越せ!そうすりゃ今度こそあいつらを…!」
「ンン、それは無理ですね。」
「…は?」
男の言ったことを理解するのに、テイマーは少し時間を要した。
「今、なんて…?」
「無理。と言いました。というか助けるのも札を送るのも遠慮します。まぁ拙僧自身貴方のようなお方はあまり好きではありませんので。マスターの慈悲があったからこそ。あなたはそうやっていきがることが出来たのですよ。」
男は…その陰陽師はテイマーを助けなかった。
「今回はたまたま様子見に来ましたが、いやまぁ哀れなもので。盛者必衰。欲に溺れる者もまた滅びゆく運命。ンン、いつの時代も世の常でありましょう。」
そう言い、陰陽師は踵を返す。
それと同時に落とした二枚の御札からは、何かが出てきた。
「おい…どうすんだよ!?なんだよこいつら!!」
「穢れ神。あなたを喰らう者です。」
こちらはちらりとも見ず、陰陽師はそれだけ言いそこから消え去った。
「おい、おい!待てよ!待ってくれ!!」
ケガレガミはヨダレを垂らし、爪を研いでゆっくり、またゆっくりと動けないテイマーへと近付く。
「お願いだ!!頼む!分かった!お前の御札は最高だった!レビューするよ!!星5だ!100点満点だ!!だから助けてくれ!!頼む!!お願いします!!俺はまだここで死にたがっぎゃあああああああああぁぁぁ!!!!!!!」
「源 葵。そしてサーヴァントの紫式部ですか…。」
テイマーの悲鳴が木霊する廃工場。
その1番上。
煙突の上にて陰陽師は悪意のある笑みを浮かべながらそう独り言を漏らした。
「これは面白いことになりそうで!ンンンンン!こうしてはいられない!早くマスターに報告せねば!!」
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