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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第283話「消えぬ“意志”の炎」
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ように答えた。
 なのはが言っていた作戦は、ただのブラフだったのだ。
 では、本当はどんな作戦かというと―――そんなモノはない。

「なら、本当は……!」

「自分で考えなさいよ、そんなの」

 元より、作戦なぞ存在しない。
 となれば、レイアーは決して予測出来ない。
 そんな“予測不能”だからこそレイアーを追い詰める一因となる。

「(何よりも、あたし達は絶対に諦めない)」

 作戦はない。だが、連携は必ず組んでいる。
 作戦なしではありえない程のチームワーク、それを発揮する原因は偏に“意志”だ。
 六人の“意志”が、今この状況を作り上げていた。

「私達は負けない」

「この“意志”の炎は消えない」

「貴女を倒すその時まで!」

 すずかが、アリシアが、そしてなのはが宣言する。
 決して消えない“意志”の炎。
 六人の絆が表す、永遠の炎。
 故に―――

   ―――“Eternal Blaze(エターナルブレイズ)

「ッ……!!」

 レイアーに、なのは達を倒し切る事は出来ない。

「っ、あり得ない。そんな、そんな事……!」

 その事実がレイアーにも理解でき、だからこそ狼狽える。

「認めないわ!そんなの!!」

 理力が迸る。
 避けられなかったアリサとはやてが極光に呑まれる。
 ここに来て、レイアーはさらに強力な一撃を放っていた。
 直撃すれば、確実に“領域”が削れる程の一撃を。
 なのは達のような人間が食らえば、“領域”が砕けずとも戦闘不能になるはずだ。

「っ……!」

 だが、倒れない。
 六人の絆が表す永遠の炎は、それだけでは消えない。

「(一人一人を潰しても変わらない!全員の“領域”をいっぺんに砕かない限り、こいつらは絶対に倒れない!)」

 なのは達六人は、あらゆる平行世界で関係を持つ。
 友人、ライバル、家族。その形は様々だ。
 全くの無関係と言う平行世界は、数える程しか存在しない。
 だからこその強固な因果関係。それが六人の“領域”を結び付けていた。
 誰か一人の“領域”が砕けた所で、残りの誰かがその“領域”を修復する。
 だからこそ、レイアーは六人に勝てない。

「こんな、こんな事……ッ!」

 そして、その動揺が致命的な隙となった。

「バインド!?」

「やっと、捕まえた……!!」

 なのは、フェイト、はやてによるバインドで、レイアーの動きが止まる。

「転移はさせないわよ!」

   ―――“焔蛇(えんじゃ)

 間髪入れずにアリサが炎を纏い突撃。
 炎と“意志”を以って、レイアーをその場に縫い付ける。

「射貫け……!」

「凍てついて!」

 
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