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魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第283話「消えぬ“意志”の炎」
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機動性の低いはやてを狙い、レイアーが肉薄してきた。
 これを狙っていたのだと気づいた時にはもう遅い。

「っ!」

 否、まだだった。
 はやてへと繰り出されようとした理力の一撃が、金色の閃光で逸らされる。
 レイアーがそこに視線を向ければ、フェイトの姿があった。
 バリアジャケットの至る所がボロボロになっており、追尾する極光から逃げつつレイアーの攻撃を妨害したのだと見て取れる。

   ―――“穿矢-壱式(いちしき)-”

「この程度も……が、なんだって?」

 はやてが離脱出来るように、アリシアが矢で妨害する。
 理力の障壁すら罅を入れる矢を、追尾の術式を付加した上で連射する。
 どれも命中こそしないが、それでもレイアーに対処行動を取らせる。

「これは……!」

   ―――“Divine Buster Homing Shift(ディバインバスター・ホーミングシフト)

 さらに、意趣返しの砲撃魔法がレイアーを追尾する。
 なのはが逃げ回りながら放っていたのだ。
 それも、一発ではなく何発も。

「はやてちゃん!」

「……捕捉済みやで!」

 そして、なのは達を追尾し続けていた極光も、はやての魔法で相殺されていく。
 これで、先ほどと立場は逆転だ。

「これなら、どう!?」

   ―――“氷幻(ひょうげん)

 さらにレイアーを囲うように鏡のような氷が展開される。
 そこからなのは、フェイト、アリサの幻影が現れ攪乱する。

「……少し、侮っていたかしら」

 幻影に紛れてなのは達が肉薄し、それをアリシア達がバックアップする。
 追尾する砲撃魔法も相まって、完全に包囲していた。
 ……だが、その包囲を暴力的な理力の奔流が薙ぎ払った。

「ここで、ようやく本気で来るんだね……!」

「っ、これも抜けてくるなんてね……!」

 他の皆が薙ぎ払われる中、紙一重で攻撃を逸らしたなのはが肉薄する。
 繰り出される小太刀の斬撃を障壁で受け止めるも、僅かに冷や汗を流す。

「この距離なら!」

   ―――“Divine Buster(ディバインバスター)

 装弾している全てのカートリッジを消費し、至近距離から砲撃魔法を放つ。
 至近距離故に、“外す可能性”はない。

「させない!」

 そのため、レイアーも障壁を重ね、さらに理力の極光を放った。

「ッッ……!」

 至近距離での極光同士の拮抗。
 その余波でなのはは体勢を崩しそうになる。

「邪魔よ!」

「くっ……!」

 その隙を逃さずレイアーは追撃する。
 さらに、その追撃の阻止をしようとしたフェイト達にも理力の弾で牽制した。

「舐めんな!」

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