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ドリトル先生と不思議な蛸
第三幕その十一

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「見付けたらね、そしていそうな場所には好奇心じゃなくてね」
「気を付けてだね」
「警戒してだね」
「そこに入って」
「よく見ることだね」
「そうだよ、入る必要がある時だけ入って」 
 そうした生きものがいる場所にです。
「そして気を付けてね」
「そうした生きものにも気を付けて」
「そのうえでだね」
「慎重にやっていくことね」
「そうしないと駄目だよ」
 絶対にというのです。
「何かあってからじゃ遅いしね」
「そうだね」
「そうなったらね」
「だから先生も今気を付けてるね」
「赤くない蛸にもだったし」
「慎重にしていたね」
「わかっていたら」
 それならというのです。
「慎重になるよ、ただここで軽率な行動を取る人もいるね」
「そうそう、危険な場所ってわかっていて」
「興味本位で入って」
「それで遊ぶんでね」
「そんな生きものにも触って」
「それで、ね」
「そんなことはしたらね」 
 それこそというのです。
「よくないことだよ」
「愚行って言うけれどね」
「まさにそれだよね」
「そうした場所には興味本位で入らない」
「それが一番だね」
「その通りだよ、悪霊や怨霊が出るところにも軽い気持ちで入るべきじゃないけれど」
 先生はこうしたお話も否定しません、先生の祖国であるイギリスにしても今住んでいる日本にしてもそうしたお話は多いからです、特にイギリスは幽霊のお話が世界一多いとさえ言われている位なのですから。
「危険な生きものがいる場所にもね」
「行くならね」
「もう覚悟を決めて」
「そしてそのうえでね」
「迂闊なことをしたら」
「若し猛毒を持っている生きものに噛まれたりしたら」
 その時はというのです。
「命に関わるからね」
「そうそう、遊びで触って」
「若しそんなことしたら」
「それで命を落としたりしたら」
「笑い話にもならないよ」
「実際にそうして死んだ人もいるからね」
 事実としてというのです。
「絶対に駄目だよ」
「そうした行為こそ愚行だよね」
「文字通りに」
「その時は」
「そう思うから」
 だからだというのです。
「慎重に、そして軽率なことはね」
「しない」
「危険な場所だと」
「本当にその音が大事だよね」
「何といっても」
「そうだよ、海でも川でも湖でもで」
 それでというのです。
「他の場所でもね」
「先生はそうしたことわかっているからね」
「だからいいのよ」
「軽率さが全くなくて」
「いつも慎重だから」
「そうなんだね、それでもう少し調査をするけれど」
 この浅瀬のです。
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