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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
プロローグ
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ISがあることで世界の技術力は飛躍的に上昇していますし、世界経済もISの開発、ということで雇用を生み出し非常に安定している。

 デメリットを消せないならせめて今あるメリットを享受するしかない。
 なら自分は自分に出来ることを……
 そう思って結局私はISを使っている。

「偽善……だよね……」

 自然と独り言がでてしまいました。

 そんなことを考えていると足の痺れも取れてきた。
 うん、これなら歩けるかな。

 立ち上がると足はしっかり床を捉えてくれた。
 CAさんに案内されて出口へ向かう。

「わ!」

 外に出たところで突風が吹いて右側でサイドテールにしている私の赤い髪が思いっきり広がってしまう。風が収まって髪の毛を確認すると……ああ、やっぱり少しバサバサになっちゃってる……
 手で軽く直しつつ階段を下りていくと、既に迎えのリムジン車の前にスミスさんが待っていてくれた。
 スミスさんは私に気づいたみたいでこちらに手を振ってくれました。

「すみません、お待たせしました!」

「いえいえ。さ、お手をどうぞ」


 右手を取られて車へ案内される。車の中はリムジンって言うことでやっぱり広い。今は慣れているけど代表候補生になった当初は本当に落ち着きませんでした。

 それでも……うー、やっぱり慣れないなあ。小さい普通の乗用車のほうが温かみがあって好きなんだけど……

 車が静かに音を立てて発進する。離陸前の説明では今から大使館へ向かい入国兼入学手続きを行うらしい。
 そんなに時間はかからないらしいから日本を見学できるといいんだけどなあ……

「カスト様、右手にIS学園が見えますよ」

 運転手に促されて右を見ると海上の一つの島丸々使った巨大な施設が見えた。

 あれが…IS学園……

 操縦者に限らず専門のメカニックなど、ISに関連する人材はほぼこの学園で育成される日本の教育機関。

「大きい……」

 漠然とした感想だけどそれが一番だ。対岸のここからでも把握できないほどの大きさがある。

「楽しみ……というより不安かも……」

 あわわ……手が震えてきた! どうしよう!

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