アインクラッド編
血盟騎士団の誕生
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感を覚えたのは少なくない。
「・・・・どうするんだ?」
「一応会議には参加するさ。まあ、後はギルドの全員で考えるだけだな」
「エギルは?」
キリトに問われたエギルはスキンヘッドの頭をさすりながら答える。
「似たような感じだな・・・・。でも、他の奴らだけでボスが倒されてレアアイテムが手に入らないのも辛いんだよな、これが。ボス戦のレアアイテムは高く売れるからよ」
エギルはにっと人の悪い笑みを浮かべる。
エギルは一流の斧戦士であると同時に、商人として店を構えている。
スキルスロットの多くを〈職業系スキル〉で埋める必要があるので、攻略組では珍しい。
子供が泣いて逃げ出しそうな厳つい人相をしているが、意外とお店は好評らしいから不思議だ。キリトもクラインもお得意様としてよく通っている。
「まったく・・・・身も蓋もない言い方するなよな」
「分かってないな、キリト。この楽しみが分からない奴には商売はできないんだよ」
「わた・・・・俺には分かりそうにないな」
「だろうな。もう少しで店を構えれるほどの金額が貯まるからよ。そん時にはお客様第1号としてお前をご招待してやるよ」
「誰がそんなぼったくり商店に行くか」
エギルのお誘いを素気なくお断りしながら、キリトはお店に入ったときに頼んでいたお酒を口に含む。
さしものナーブギアも〈酔い〉を体感させることはできないようで、この世界でいくらお酒を飲んでも酔いつぶれる心配はない。まあ、未成年もプレイしているゲームで本物のお酒が出てきたらマズイだろうが。
グラスに残っているお酒を一気に飲み干すと、炭酸が通る爽快感がのどを刺激する。
いくら酔わないとはいえ、お酒の味を忠実に再現されているので、実は結構苦い。
小さい頃に親が飲んでいたビールをこっそりと口に付けたときは、思わず泣きそうになった事を覚えているが、この世界で長時間の狩りの後や、辛気くさい話をしている時に飲むと不思議と美味しく感じるのだから不思議だ。
「そろそろ始めるみたいだぞ」
クラインの声に合わせて1人の男が酒場の中央に歩みを進める。
第1層からボス攻略に参加し続けている男、リンドだ。
ディアベルのパーティーに入っていた彼は、亡き彼の意志を継ぐかの如く髪を青色に染めて、キバオウと共に攻略組リーダーの二枚看板の1人として攻略に貢献してきている。
そのリンドの表情は苦々しい物である。当然だろう。
壊滅した〈軍〉より被害は少なめだが、第25層ボス戦では彼の率いる〈ドラゴンナイツ〉からも数人の犠牲が出ていた。
巨大ギルドは多人数による安全な狩りができたり、ギルメンはステータスアップボーナスが貰えたりと、様々なメリットを持つが、レベルが攻略組の中でも平均より少し下になってしまうことは否めない。
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