アインクラッド編
血盟騎士団の誕生
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もした。
が、あれはお互いが協力関係にあるからに過ぎないはずだ。
無償の恩や善意では無かった。どちらにも利益が生まれるからやっただけ。
それだけのはずだ。
なのに、何故自分はこんな感情・・・寂しいと思っているのだろうか?
「どうしたんだヨ?」
「いや・・・・別になんでもない」
キリトの心中の問いに答える者はいない。
「・・・・・じゃあ、おいらは行くヨ。まだ伝達し終わってないプレイヤーがいるからナ」
「そうか・・・・じゃあなアルゴ」
暗い路地裏に消えていったアルゴの姿は一瞬で確認できなくなった。恐らくハイレベルな〈隠蔽スキル〉を使っているのだろう。
1人残されたキリトは僅かばかりの寂寥を覚えながら、自分の宿屋へと入っていった。
クラインと夕飯を食べてアルゴと会ってから2日後、〈ラングール〉の1店の酒場にてボス攻略会議が開かれようとしていた。
キリトはいつものようにボス攻略会議の時のみ使用するフードケープを被り、奥のテーブルの1つに座っている。
周りにはクライン率いる〈風林火山〉と斧使いエギルもいるが、皆の表情は浮かない。
予想していたことだが、それ以上に集まりが悪かった。
会議開始時刻は午後5時からと言われたが、10分前になっても30人程度しか集まっていない。これではとてもではないが、ボス戦など行えない。
「アスカがいないな・・・・」
隣に座っているクラインがぼつりと呟く。
ちなみに、後からやって来たキリトの隣の席争奪戦が〈風林火山〉のギルドメンバーの中で行われたが、クラインはリーダー命令を使って強制的に奪い去っていた。
「ああ、他にも何人かソロプレイヤーがいない」
キリトは周りを見渡しながら答える。
キリトやアスカのようなソロプレイヤーは現状では100人くらいしかいない。
更に、攻略組として通用するようなレベルを保持しているのは10人ぐらいだけ。
この世界でのソロプレイヤーの死亡率が高すぎるのが理由だ。
それでも酒場には5人ほどしかソロプレイヤーの姿が見えない。
ソロプレイヤーはボス戦ではダメージディーラーを担当するのが基本なので,このままではボス戦でのアタッカー隊の火力不足が明白だ。
まあ、現状ではタンクも少ないので、どちらにせよどうしようもないのが・・・・。
「やっぱ、きついか?」
「だろうな・・・。こんな人数じゃ偵察隊を編成するだけで精一杯だ」
「参加しているギルド数が前回の半数近くだからな・・・・。まあ、そいつらを責めるのはお門違いだけどよう」
クラインがぼやいているように、ソロだけでなくギルド数もかなり減ってしまっている。
第25層で自らのギルドメンバーから死者が出たところも、出なかったところも、攻略に危機
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