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SAO編−白百合の刃−
SAO25-銀の妖精
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 私は可視モードにて表示されたスズナのウインドウを見て驚いてしまった。

「おかしいわね……」
「?」

 ドウセツは冷静に分析するが、普通じゃないことには驚いているはず。そんな中、スズナは首を傾げてなんのことかわからないでいた。

「……ドウセツ、一つ……聞いていい?」
「どうぞ」

 私はあくまでも確認を取るためにドウセツに質問した。

「HPも、EXPも、レベルも表示されていないプレイヤーと出会ったことある?」
「ない」

 ドウセツは即答する。きっと私が質問する内容がわかっていたに違いない。
 そう、スズナにはHPバーも、EXPバーも、レベル表示されていない。装備フィギュアはあるものの、コマンドボタンは大幅に少ない。変わらないのは『アイテム』と『オプション』ぐらいだ。
 本来なら、プレイヤーには三つのエリアに分けられていて、体力のHPバー、経験値のEXPバー、レベルと英語表記の名前が示している最上部。右下が装備フィギュア。左下がコマンドボタンと表示されている。
 しかし、スズナは私達と違っていた。そして一番気になったのが……。

「『Suzuna-MHCP000』……」

 最上部に示された奇怪な名前を呟く。私達プレイヤーにはない英語四文字と数字三文字。
 これはバグなのか? それともスズナだけしかないものなのか?
だとすれば……スズナは…………“本当”に…………。
 ……このことは兄にも相談するべきだ。
 とりあえず……スズナが着れそうな衣類を実体化させ、スズナにアイテム欄を開かせるように誘導させる。あとはアイテム欄に衣類を置くと、ウインドウに格納され、装備フィギュアに着けることが出来る。
 黒いセーターと同色のタイツに白いスカートを装備させて、元々着ていたワンピースをアイテム欄に戻してウインドウを消した。

「さて、準備出来たところで行きましょうか」
「どこに?」

 キョトンと不思議がって、首をかしげるスズナに説明した。

「今から、お兄さんとお姉さんと会いにいくんだよ」
「お兄様と……お姉様……?」

 様つけると、なんか意味合いが変わりそうな気もするけど、このさい気にしない。

「詳しくは、ドウセツに聞いてね」
「うん」
「なんで私に任せるのよ。そしてスズナも素直に頷かないの」
「?」

 顔見上げて首をかしげるスズナが可愛いと思いつつ、私はドウセツに説明した。

「アポ取りだよ、アポ取り」
「バカが言葉を使わないの」
「バカっていうなし、とりあえず、先に兄のところへ行って説明しとくね」
「はいはい」

 そういうわけで、お隣さんのログハウスの玄関前に移動して、ノックしてから家に挨拶した。

「あーにーいーるーかーなー?」

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